匿名さん 2024-01-18 21:20:33 |
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鮫島旭
「…は?俺が、五条先輩にですか?…気持ち悪い。」
(昨日は甘えてきた、先輩のそんな発言に眉間の皺がより一層深く、濃くなる。─これは、思い出さない方が自分の為だろう─と思いつつ、冷蔵庫を引き開けた。その中身は極端に少なく、チョコレートソースやらホイップクリームやら─甘ったるそうなものが大方の中身を占めている。─他人のキッチンを貸してもらっているのだ、朝食作りを断って良い道理はない。疲れたような溜息を吐きながらも食パンを見つけ出し、自分の分はいつもと同じベーコンとスクランブルエッグを挟んだハイカロリーなトーストだが─先輩のものは、卵液にさっと浸してフレンチトーストを作った。仕上げに冷蔵庫で見つけたチョコレートソースとホイップクリームを掛け、その上にスプーンで掬ったカップアイスを乗せて─出来上がった、見るだけで胃もたれしそうなそれを皿に乗せてテーブルに置き。)
「………どうぞ。見るからに甘ったるそうなのが先輩のです。」
五条悟
「ん、これ?ああ、いいのいいの。」
(告白を了承されて少々浮かれていると─彼女が自分のジャケットを見ながら、何処か申し訳無さそうな表情を浮かべていた。それに釣られて目線をそちらへ移動させると─先程まで彼女の顔が埋められていた辺りが、涙でぐっしょりと濡れている。ハンカチを取り出して拭こうとする彼女を軽く手で制し、気にするな─と言うようにニコリと微笑んでみせる。こんなもの、店に行けば幾らでも売っているのだから。それでも尚生真面目に拭こうとする彼女に思わず噴き出し、「相変わらず、彩莉菜は真面目だねえ。」と笑って。)
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