匿名さん 2024-01-18 21:20:33 |
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鮫島旭
「………最悪だ…」
(見ているだけで吐き気がしそうな仕草をする先輩を見つめ─深く長い溜息を吐き出した。二日酔いと片頭痛の所為で昨日のことなど禄に思い出せないが、自分でも胃もたれがしそうな言葉を吐いていたことは何となく覚えている。殴られているように痛む頭を押さえ、尻ポケットに入っている携帯で時間を確認した。─まだ出勤までには時間がある。二日続けて同じ服など着たくないが、仕方ない─ベッドに脱ぎ捨てた服を手に取り、再びそれに着替えた後携帯を尻ポケットへと戻した。無駄に広いリビングの奥にあるキッチンへ足を踏み入れる直前、思い出したように口を開いて。)
「……五条先輩、ちょっとキッチン借りますよ。…俺、朝メシ食わないと頭回らないタイプなんで。」
五条悟
「ん、どういたしまして。」
(彼女の涙が止まるまで、暫く大人しく黙っていたが─漸く顔を上げた彼女にニコリ、と微笑んでみせた。若干瞼が腫れていたが─泣くだけ泣いてスッキリしたらしい。ついでに言えば声も若干涙声だったが、表情自体は晴れやかなものだった。改めて彼女の手を取り、その手の甲に軽くキスをしながら─学生時代の頃のように唇の端を吊り上げる、悪戯っぽい笑みを浮かべて声を掛け。)
「それじゃ、改めて…よろしくね、彩莉菜。」
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