匿名さん 2024-01-18 21:20:33 |
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鮫島旭
「………けんと、おまえ…あったかいな。」
(抱き着かれた瞬間もぞもぞと身動ぎし、隣に潜り込んできた七海(仮)の背中に手を回し─控え目に抱き着いた。普段の刺々しさは欠片も無い声でぽそりと呟きながら、心地の良い眠りの中に落ちる。─そして、翌朝。見事なまでの二日酔いによる酷い片頭痛で不快な目覚めを迎えた。─自分は何かに抱き着いているし、抱き着かれている感触もする。抱き枕でも抱いて寝たのか?いや、抱き枕なら抱き返されている感触など無いはずだ─と自問自答しつつ、うっすら目を開けて状況把握をする。─目前で腹が立つほど綺麗な顔を晒して寝ていたのは、五条先輩だった。思わずベッドから飛び降り、警戒の色を剥き出しにしながら肩を揺すって困惑したような声を掛け。)
「………あの、どういう状況ですかこれ?」
五条悟
「…いいよ、すっきりするまで泣きな。」
(彼女の返答を聞いた瞬間、一瞬目が見開かれた後─ぱあ、と表情が目に見えて明るくなった。暫くはありがとう、と笑っていたが─ふと涙を流す彼女の身体を引き寄せ、ジャケットの肩口辺りへ顔を埋めさせてやる。背中へ手を回し、人目も憚らず抱き締めながらそう声を掛けた。─このジャケットは駄目になるかもしれないが、これで彼女の涙が拭えるなら安いものだ。ぽんぽん、と子供をあやすように優しく背中を叩いて。)
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