匿名さん 2024-01-18 21:20:33 |
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鮫島旭
「……ん……っ、」
(ぼんやりとした感覚ではあるものの、目前の七海(仮)が纏う空気が一変したのを何となく感じ取る。何やら帰りから感じていた、そこはかとない違和感に疑問を感じつつも─容赦なく口の中へ流し込まれる、唾液混じりの生温い水を大人しく飲み込んだ。時折飲み損ねた水の滴が唇の端から垂れ、自分の首元へポタリと滴り落ちる。少しの間大人しく水を飲まされていたが、やがて眠くなってきたのか─瞼が閉じ、流し込まれる水は唇の端からほとんど垂れていった。─一方その頃─高専で時間外労働中の七海はくしゅん、と小さなくしゃみをしていた。鼻を啜りながらPCのキーボードを叩き、眉を顰めながら「……悪い予感がする。」と何処か疲れ果てた声で呟いて。)
五条悟
「……僕は本当に好きだよ、彩莉菜のこと。あの時から…ずっと、ね。」
(きちんと言葉にすべきだったか、と僅かな後悔の後。俯いてしまった彼女の顎を手で掬い上げ、サングラスを外して─自分の瞳で、彼女の瞳を真っ直ぐに見つめた。美しい空色の瞳には彼女の姿が映し出され、愛おしいものを見つめる時のような─柔らかな光が宿っている。あの時─道を違えた親友と同じように、大好きな彼女も自分の前からふっと消えてしまうような気がして─思わず突き放してしまった事を、ずっと後悔し続けていた。優しく微笑んだまま彼女に顔を寄せ、改めて問い掛け。)
「…ずっと好きだった。返事…聞かせて?」
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