匿名さん 2024-01-18 21:20:33 |
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鮫島旭
「………ん…けんと、か?」
(暫くは気分良く眠っていたが─ふと頬に触れる小さな刺激で目を覚まし、ぐらぐらと引っ切り無しに揺れる覚束ない視界で目前の存在を見つめた。─今思えば、そもそも金髪と白髪であるし、顔立ちも全く違うのに何をどう間違える要素があったのか知らないが─その時の自分は、先輩を苦労人同士仲の良かった同期─七海建人に見間違えたらしい。ふにゃり、と効果音が付きそうな程だらしのない表情を浮かべながら七海(仮)に手を伸ばし、「……けんとぉ、たてねえからおこして。たくしーのかね、あとではらうから…」と最早自分でも何を言っているのか分からない言葉を漏らしながら眼の前の七海(仮)にいつものように甘えて。)
五条悟
「…彩莉菜とは、学生の頃からの付き合いなんだ。僕から告白してさ、付き合ってもらったんだよね。」
(彼女が言葉を紡ぐ前に、出来るだけ平常通りを心掛けた声で答える。─にこ、と表面上の営業スマイルを浮かべてはいるものの、内心は馴れ馴れしいんだよオマエ、やら僕より弱いし顔も良くない癖に僕に向かってコイツとか良く言えるな、やらと目前の男を徹底的に見下すどす黒い感情が渦巻いていた。─今思えば、目の奥は笑ってなかったかもしれないが─どうでもいい。ちょうど近くにあった彼女の手を取り、ちゅ、と見せつけるようにキスをして。)
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