匿名さん 2024-01-18 21:20:33 |
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鮫島旭
「……べつに…どうも、しねえよ。…おとこがすきとか…かわいそーだな、とはおもうけど。」
(呂律の回らぬ舌で、普段の遠慮や社交辞令など一欠片も無い─鋭く尖った言葉を紡ぎ出す。眼の前で自分を試すように笑う先輩の顔が、水に絵の具が滲むようにじわり、とぼやけてきた。これは、本格的に駄目な酔い方かもしれない。そんなことを思う内に─ガン、と硬いものがぶつかり合う音が響いて─項垂れた拍子に額をテーブルに強か打ち付けていた。その痛みで目が覚めてくれれば良かったのだが、余程酔っていたのかすう、と穏やかな寝息を立て始めて。)
五条悟
「…どうも。」
(頬を緩ませる彼女に釣られるように、自分の表情も更に緩む。─と、そこに一人の男が入ってきた。そいつは馴れ馴れしく彼女の下の名前を呼びながら、向かいの席へ腰を下ろす。その様子に何様だよコイツ、とどす黒い感情が渦巻くのを感じた。彼女の表情が曇る所を見ると、どうせ碌でも無い男なのだろう─先程の笑顔は消え失せ、一瞬だけ精巧な彫刻にも似ているような無表情になるものの─一応は軽く頭を下げながら挨拶をしておいて。)
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