一見さん 2023-12-23 17:33:22 |
通報 |
〈倉木真澄〉
「…そうだね…あまり食に拘りは無いんだけど、」
(彼からの問い掛けに少し口籠り、首を捻る。実際のところ、自由気ままな"猟犬"として生活している時には─自炊こそしていたが、食事など兎に角腹が満たせれば何でも構わなかった。だが、まあ─今でもそれなりのものは作れるだろう。「…うん。僕が作るよ、座っててくれ。」二人をダイニングの椅子に座らせ、目に入った調理スペースに足を踏み入れた。奥の方にある冷蔵庫を開ければ、それなりに材料もある。─これなら適当に何か作れるだろうと思い、フライパンに材料をぶち込んで炒めた。少しの時間を置いた後─少々我流ではあったが─炒飯と麻婆豆腐、後は適当に汁物を付けた中華を作り、二人の前へ置く。五条は眼の前に置かれた料理に目を見開き、「…これ、真澄が作ったの?」と問い掛けてきた。返事の代わりに頷いてやれば、五条は礼儀正しく手を合わせて箸を取る。口に料理を運んだ途端、表情が一気に明るくなる。美味しい、と笑う五条に釣られて自身の口元も緩み、「…ん、我流だけどね。」と答えながら─彼の反応を伺った。)
──
〈五条悟〉
「…んー……あ、映画観ようぜ。」
(五条は店を出て暫く歩き、ふと目に入った映画館を指差す。ちょうど今話題作を放映しているらしく、取り敢えず見てみるか─と思ってそう言った。)
トピック検索 |