一見さん 2023-12-23 17:33:22 |
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〈倉木真澄〉
「…分かったよ、じゃあ出ようか。」
(抱き着いて擦り寄ってくる彼らを宥めるように、頭を優しく撫でて─二人の腰を抱き寄せながらバスルームを出た。自身の髪を乾かすついでに彼らの髪も乾かしてやり、仕上げにバスタオルで髪に残った水分を軽く拭き取る。脱衣所に脱ぎ捨ててあった彼らの服を爪先で引き寄せて拾い集め、大きな子供の世話でもするようにその服を着せてやった。─恐らくこういう、他者を放っておけずに世話を焼いてしまう所が人間をダメにし、依存される原因なのだろうが─倉木自身はそれに気付いた様子は微塵も無く、きちんと服を着せた二人の額へと軽く唇を落とす。最後に自分の服を着て─「…じゃあ、行こうか?」と問い掛ければ、五条は返事の代わりに心底蕩けた表情で笑ってぎゅう、と抱き着いてきた。仕方無いなあ、と子供を相手取るように微笑みながらその頭を撫でてやり、彼のことも優しく抱き寄せながら─脱衣所ではあるものの、存分に甘やかす。)
──
〈五条悟〉
「…」
(五条は手を繋がれると─そうだ、と言わんばかりに頷いた。店を出た後暫く歩き、「…この後どうする?」と彼女に問い掛ける。)
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