一見さん 2023-12-23 17:33:22 |
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〈倉木真澄〉
「………ん…」
(従順に開かれた唇に機嫌を良くし、瞳を細めながら─彼の口内に大人しく収納されていた舌と、自身の─人より少々肉の厚いらしい舌を絡め合った。最初は刺激に慣らすようにゆっくりと動かしてやっていたが、徐々に動きを早めて─時折その舌を外して歯列を舐めた後、健気に戻ってくるのを待ち侘びている彼の舌に再びちゅ、と吸い付いてやったり、絡めたままの舌を喉奥近くまで運んでやったり─と、自身の思うままに彼の口内を蹂躙し、散々に弄んでやる。その最中も頬を撫でる手は止めず、いつの間にかそれは彼の頭を撫でていた。艷やかな黒髪を掻き乱し、自身の方に引き寄せながらも尚激しく唇を重ねていたが─やがて唇を離す。お互いの唾液が混じり合った銀色の糸がつう、と彼と自身の唇を繋ぐように伸びていたが、それは途中でぷつん、と名残惜しげに切れた。─そういえば、昨日からシャワーを浴びていないことに今更気が付く。全身から情事の残り香がふわりと漂っていて、個人的には嫌いではないが─一応は洗い流した方が良いだろう。そう思って立ち上がろうとするが、案の定五条に阻止された。「…ね、真澄。僕達のこと置いて─何処行くつもり?」僅かに冷えた空気の中、五条の頭を撫でながら微笑んでみせる。)
「……風呂に入るだけさ。…それとも─一緒に入りたいのかい?」
──
〈五条悟〉
「…ま、そういうことだろ。」
(五条は一人で納得したように頷き、スプーンを手に取るとパフェに手を付けた。口の中に広がるだけ甘さに、少しだけ頬が緩む。)
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