一見さん 2023-12-23 17:33:22 |
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〈倉木真澄〉
「…結婚指輪を。……石は…ブラックダイヤと、パライバトルマリン…後は、そうですね…タンザナイトで。」
(自身の腕に絡み付いてきた彼の言葉にふ、と柔らかな笑みを溢し、受付の女性の─好奇心が透けて見える眼差しから逃げるようにして部屋のカードキーを返却し、代金を支払ってホテルを後にした。その後は近くにあったジュエリーショップに足を踏み入れ、にこやかな笑みと共に─何をお探しですか、と声を掛けて近寄って来た店員に─両隣に侍らせている彼らの瞳をじっと見つめた後、そう返答する。分かりました、と声を上げ、彼らの指のサイズを測った後に立ち去っていく店員の背中を見送り─彼らの左手の薬指を優しく撫でてやった。「…式は挙げられないから、これで…我慢してくれないか。」とそれぞれの耳元で囁けば、途端に五条は嬉しそうに微笑んでぎゅう、と抱き着き─「…うん、いいよ。…石、目の色に合わせてくれたんだよね?そういうところ─大好き。」彼に見せつけるかのようにちゅ、と倉木のニの腕に唇を落とす。)
──
〈五条悟〉
「…」
(五条は彼女の声に反応したように顔を上げ、彼女に続いてカフェの中へと入る。家入はその背中を見送った後、"…帰るか"と夏油に声を掛けた。)
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