一見さん 2023-12-23 17:33:22 |
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〈倉木真澄〉
「……案の定、か。」
(着替え終わった彼の姿にちらり、と目を遣ると─倉木が危惧していた通りだった。細身の五条は辛うじて際どい箇所を隠せていたが─筋肉質の彼が纏うナース服は可哀想な程に生地が伸び切り、最早上半身しか隠せていない。その姿を何処か皮肉っぽく笑った後、未だプレイ内容を決めかねている五条に対して「分かったよ…どっちもしようか?」と問うた。途端に五条の表情が明るくなり、流石真澄、と酷く甘ったれた声を出しながら─際どいナース服姿のままでぎゅう、と抱き着いてくる。べたべたと纏わり付いてくる五条を引き剥がしながらも、先ずは青緑の患者服に着替えてやり─ベッドに大人しく横たわった。瞳を伏せて息を吸い込み、再びプレイのスイッチを切り替える。─今の自分は"患者"だ。彼らナースの"診察"を待つしかない患者─自分自身にそう言い聞かせ、薄い掛け布団を被る。そう思い込んでいる内に、昔の古傷が痛んだ気さえしてきた。─思い込みも侮れないものだ、と一人で笑いながら─彼らが"診察"に来るのを大人しく待つ。)
──
〈五条悟〉
「……」
(五条は三人の様子をじとり、とした眼差しで見つめていたが─やがて、不貞腐れた様子で机に突っ伏す。家入は尚も揶揄うように"あんまり想像できないな"と続けた。)
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