一見さん 2023-12-23 17:33:22 |
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〈倉木真澄〉
「……ん、いいよ。僕の全部─傑にあげる。」
(下腹部を撫でてくる手が擽ったく、少し身を捩らせながら─彼の言葉に答える。手始めに─熱っぽい吐息を吐き出しながら目前の鎖骨辺りに唇を寄せ、小さいが濃い赤色をした鬱血痕を其処に一つ残した。その後は─ふと目に留まった左手を掬い上げ、その薬指に噛み付く。ギリ、と肉に歯が食い込む音を立てて強めに噛んだ後─ぱ、と歯を離す。少し唾液に濡れた夏油傑の左手薬指には、まるで─彼を自身に繋ぎ止める指輪のような形をした、赤い歯型がその指を覆うようにくっきりと残っていた。倉木は何処か満足気にその痕をするりと優しく撫で、「…今は、これで我慢してくれないか。」と問い掛けながら其処に軽く唇を落とす。快楽を逃がせないように両脚で彼の腰をがっちりと抱き留め─まるで、行かないで、とでも言いたげに締め付けられている指を引き抜き、その手で彼の黒髪を手に取った後、一際柔らかく微笑んで─「……愛してるよ、傑。」と愛を囁きながら彼の肝心な箇所へと愛おしげに身体を擦り寄せる─(暗転)─漸く五条の方を振り向き、泣き腫らしたらしい目尻を指先で拭ってやった。「…ごめんね、悟。…別れたい?」としおらしく尋ねてやれば、五条は尚もぐすぐすと泣きじゃくりながら「…そんなのやだ…絶対別れないもん。2番目でもいいから…僕のこと愛して。」と縋ってくる。)
──
〈五条悟〉
「……お、おう。」
(五条は何処かぎこちない態度で頭を掻き、彼女の言葉に気にするな、と言うように首を横に振った。その後、夏油達の方を向いては─「お前ら…うるせえっての。」と赤い顔のまま文句を垂れる。)
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