一見さん 2023-12-23 17:33:22 |
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〈倉木真澄〉
「……まあ、そうかもね。」
(ネクタイを更に緩めては煙草の煙を全て吐き出してから灰皿にそれを雑に押し付け、乱暴に揉み消す。倉木は二人の間で勝手に合意を取ったらしい様子を見届け、隠し切れない気怠さを纏った溜息を吐きながら─垂れてきていた前髪を掻き上げてオールバックに整えた。先程と同じように目を伏せ、息を吸い─スイッチを入れて目を見開く。途端、普段纏っている憂鬱そうな気怠さは何処かへと消え失せ─五条の額に軽く唇を落としては「…それじゃ、行ってらっしゃい─悟。」と言い残し、五条が玩具を片手に一旦バスルームの中へと入っていったのを見届け─ベッドへ座る夏油傑の横へと腰を下ろした。倉木は愛おしそうに微笑みながら彼の黒髪を掬い上げ、「…待たせてごめんね、傑。」左手の薬指─実際に指輪は無いのだが、有るように振る舞いながら甘い声で囁く。)
──
〈五条悟〉
「…ん。」
(彼女と共に教室を出て、グラウンドへと向かう。─家入はグラウンドの日陰で煙草を吸いながら、夏油の体術を暇そうにぼんやりと眺めていた。)
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