学生A 2022-01-12 23:44:29 |
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>逆巻レイジ
私が思っていた数倍は優しい人みたい──大人しく待つよ。楽しみにしておくから、ゆっくり美味しいものをお願いね?
( てっきり何か嫌味でも言われるのではと思っていたのに完全に杞憂、先程までの意地悪な態度とは裏腹に礼を述べられると冷静にコレが飴と鞭というやつか、と。大人しくという忠告になぜ兄弟たちのことが含まれるのかは謎のまま、好き勝手に他人の家を散策する趣味は無いためリビングの中をゆったり…遠くで何かが割れるような音と女の子の声がした気がして扉を開ければ、廊下を覗く。突き当たりを走り抜けたのは色素の薄い髪が綺麗な少女、その後ろを気怠げに狩人のように追うのは──揺れた金色の髪に、驚いた猫のように飛び退いて。彼女は確か後輩の子、追っていたのは…見た事のあるヴァンパイア。答え合わせなんてしたくなかったのに、お茶会の約束をしたあの日に握り返してくれた手の冷たさが脳裏を過ぎる。兄弟に会わないようにと忠告をするその言葉は── )
私が食べられないように?それとも、自分が食べるより先に手を出されるのは気に食わないから?…逃げ場なんて、何処にあるのよ
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