トピ主 2021-09-01 18:06:46 |
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キルティ)バルガス、やっぱり今日は休んで家にいた方がいいんじゃないのか?
ケイト)そうだよ、まさかガラス片に魔法が掛かっていたなんて・・・
キルティ)それに、このガラス片は、バルガス、君の首を傷つけたガラス片の一部だ。ガラスの端に微量の血痕、血の匂いがするから、間違いない。
ケイト)えぇ!物的証拠ってやつじゃん!
キルティがガラス片の分析をし、それを聞いて、ケイトはとても驚いていた。
キルティ)魔法の方は調べないと分からないね。これ、ちょっと調べるよ。だから、バルガス。休んだ方がいい。学園長にもちゃんと言ったら分かってくれるよ。
ケイト)そうそう、ああ見えて、教師のこと大切にしてるからね。
一方麗奈のことを聞かれ、マレウスは
マレウス)安心しろ、問題ない。ただ、油断はしていない。キルティもあれからいろいろと書物で、ゴーストを調べているが、あちこち転々としているため、目撃証言もなければ、その間に事件を起こしたわけでもない。長く住んだ場所でしか、犯行に及ばなかったらしく、情報があまりにも少なすぎると頭を悩ませていたよ。オンボロ寮のゴーストも全くしらないようでな。
マレウスはため息をついた。
バルガス:……うーん、仕方あるまい。今日の授業は中止だ
イデア:もうあの世に行ったはずなのに…しつこいったらありゃしないね(イライラ)
キルティ)あと少し終わるよ。
キルティは、ニヤッと笑った。
マレウス)ゴーストを冥界には連れていけないのだろう?ならば、全てその場で消し去らなければならない。
マレウス)同感だ。
マレウスがそう言うと、チャイムが鳴った。
マレウス)終わったな。早く着替えて昼に行くか。
マレウスは、そう言って更衣室に戻っていった。
キルティ)やっと終わった。
ケイト)お腹すいたもんね。
エース)デュースくん、今日はあのお弁当作ってないの?
エースは、ちょっとからかい気味に、デュースに聞いた。
キルティ)ケイトは今日も激辛?
ケイト)うん、ペペロンチーノ。キルティちゃんは?
キルティ)まだ考え中。
デュース:今日は作ってないんだ
レオナ:麗奈
麗奈:あ、レオナ先輩。お疲れ様です
レオナ:ああ。土曜のこと忘れんなよ(ぐい、と抱き寄せて耳元で言い)
麗奈:レオナ先輩、ここでは目立ちます!///
レオナ:あ?関係ねえよ。じゃあな
デュース:何の話だ?
キルティ)リリア、いや何を食べようか迷ってしまってね。早く決めないと、食べる時間なくなるし、昼休み終わってしまうから。
キルティは困った顔で言った。
中の人)遅くなった、ごめん!
キルティ)何でそんなに買ったの?
キルティは、たくさんのパンを見て言った。
キルティ)じゃあ、チーズサンドをいただくよ。ありがとう、リリア。
イデア:(タブレットで授業を受けており)
麗奈:デュース、ここは3周かき混ぜて。でないと混ぜすぎてスライムみたいになっちゃうわ
デュース:あ、ああ
エース)適量って、どのくらいだ?
エースは魔法薬をいれるのに手間取っている様だった。
キルティ)(ルチウスの鳴き声・・・気が抜ける。それに、妙に眠気も誘うんだよなぁ・・・)
キルティは眠気に抗いながら、授業を聞いていた。それを、隣で見ていたケイトは
ケイト)(すっごく眠そう・・・)
エース)サンキュ、麗奈。
エースは、そっと魔法薬を3滴入れた。そしてしばらくすると
エース)で、出来た!久々に失敗しなかったぞ。ありがとな、麗奈。
エースは麗奈にお礼を言った。
キルティはうつらうつらと眠気が限界だった。
キルティ)(寝たら補習になる、寝たら補習になる、寝たら補習になる・・・)
ケイト)(キルティちゃん、ヤバそう。あと少しで終わるけど耐えられるかな?つか、イデアくん、いつもこういうの見てる時どう思ってんだろ?)
ケイト)ちらっとタブレットの方を見ながら思った。
デュース:さすがだな麗奈
麗奈:いえいえ(照れていて)
デュース:やっと授業が終わる…
イデア:(つまらなさそうに授業を聞いているため隠れてゲームし始めて)
キルティ)やっと・・・やぁっと終わったよ~。
キルティは、ものすごく疲れた顔をしていた。
キルティ)(何とかノートもとったし、話も聞いた。でも、本当にきつかった。今すぐ、寝たいけど、その前に寮に戻らないと・・・)
キルティは、そんな事を考えていたが、眠気MAX状態では、あまり難しい事は考えられなかった。
ケイト)キルティちゃん、ちょっといいかな?
キルティ)ケイト・・・今はちょっと・・・
ケイト)おやすみ
ケイトはキルティに睡眠魔法をかけた。
キルティ)ほえ?
キルティはそのままケイトに倒れ込むように眠った。
ケイト)取り敢えず、俺の部屋で寝かせるね。
ケイトはキルティを姫抱っこし、寮に帰っていった。
ケイト)トレイくん、おつおつ~。キルティちゃん、眠気が限界だったみたいだから、俺の部屋で一眠りさせてくるよ。
ケイトは、にっこり笑ってトレイに話した。
ケイト)うん。キルティちゃん、すごくうつらうつらしてた。
ケイトは、困った笑顔で言った。キルティは、気持ちよさそうに眠っていて、寝言で
キルティ)プリン・・・シュークリーム・・・
と言っていた。ケイトは、笑わないように、プルプルしてたが顔が赤かった。そして小さい声で
ケイト)何だよ、今の寝言。可愛すぎかよ。
と、言った。
ケイト)トレイくん、ナイス。取り敢えず、寝かせてくる。
ケイトはキルティを自分の部屋に寝かせに言った。寝かせると、マレウスにメールで、キルティが眠そうにしていたから、一眠りさせてから、帰らせることを伝えた。
ケイト)送信っと。それじゃあ、キルティちゃん。ゆっくりしていってね。
ケイトはそう言って、部屋を出て行った。
マレウス)なるほど、キルティは一眠りしてるのか。
マレウスは、セベクにメールのやり方を教えてもらいながら、ケイトが送ったメールを見ていた。
セベク)キルティ様、体調でも悪かったのでしょうか?
マレウス)いや、眠かっただけだと思うぞ。トレインの勉強は僕もたまに眠くなる時がある。
マレウス)シルバー、キルティならケイトの部屋で今寝ている。授業中、寝るのを必死に堪えていたようだ。終わった途端、限界を超えたのだろう。
マレウスは、シルバーにそう話した。
その頃のキルティは
キルティ)エクレア・・・
スイーツの寝言を言っては熟睡していた。
マレウス)人の子、お帰り。
マレウスは麗奈が帰ってきたのを笑顔で出迎えた。(しかし不敵な笑みである)
ケイト)キルティちゃん、まだ寝言言ってるのかな?
ケイトはトレイにそんな事を話していた。そして、当の本人は
キルティ)ティラミス・・・パフェ・・・すやぁ・・・
しっかり言っていた。
麗奈:明日は何着ていこうかな(そんな不敵な笑みに気づかずにレオナとのお出かけでどこに行こうか考えていて)
トレイ:夢なら何やってもいいからな(シュークリームを持っていき)
マレウス)人の子は明日キングスカラーと出掛けるのか。
マレウスは麗奈の声を聞いて、ため息をついた。前からレオナと出掛けることは聞いていたが、心配なのだ。
ケイト)何やってもって・・・例えば?
マレウス)ああ、行ってほしくない。
マレウスは、ムスッと拗ねた顔で言った。何故なら、ここ最近、休みの日は出掛けてばかりであまり、一緒に居られないのだ。流石に寂しいのだろう。
ケイト)トレイくんも考えることが凄い時あるよね。
ケイトは、軽く引いていた。
麗奈:で、でももう行くって言っちゃったし、そのあとはマレウス様とたくさん楽しみましょう? ね?
トレイ:俺たちはヴィランだぞ?
マレウスは玉座に座って、小さく歌を歌っていた。
マレウス)~~~♪(皆を眠らせてる時に歌っている歌)
ケイト)えっ!じゃあお菓子食べてないの!絶好のチャンスなのに。
マレウス)人の子が、明日キングスカラーと遊んだあと、僕と過ごしてくれるそうだ。
マレウスは、フフッと笑いながら言った。
ケイト)掛けてそうで掛けてなさそうだもんね。まぁ、負担にならないようにはしてるんだよね。
ケイトは、トレイにそう聞いた。
マレウス)それは、人の子に任せる。今から楽しみだ。
マレウスはワクワクしていた。
ケイト)確かにそうだね~
ケイトがそう言ってると、部屋についた。
ケイト)キルティちゃん、まだ寝てるかもしれないし、そっと入ろうか。
ケイトはそっと扉を開けた。
キルティ)シュークリーム!
キルティは目を輝かせた。
キルティ)シュークリーム好きなんだ。でも、いつもケーキとかなのに、珍しいね。
キルティはそれを聞いて顔が真っ赤になった。
キルティ)それ、昔の癖だよ。
キルティは、真っ赤な顔を見せたくないのか顔を覆った。
キルティ)ありがとう、いただくよ。そうだ、紅茶も頂けるか?出来ればアッサムの茶葉でミルクティー。時間的にハートの女王の法律に反していないはず・・・あまり詳しくはないけどね。
キルティは、トレイにお願いした。
キルティ)ありがとう、シュークリームにこの茶葉凄く合うんだ。この茶葉はミルクティーの色が一番綺麗だしね。
キルティは、紅茶を一口飲んでそう言った。
キルティ)いつも何でもない日のパーティーで出してる茶葉は何なの?
キルティ)確かに、菓子によって、合う茶葉は変わるな。実は飲んでみたい茶葉があるんだ。
キルティは、そう言うとシュークリームを齧った。
キルティ)ああ、簡単に手に入る茶葉ではない。しかし、とても美味しいらしい。出会えたら、それは運命かもと言われる最高の茶葉だ。知っているか?
キルティはトレイに聞いた。
キルティ)その茶葉の名はキッシムだ。珍しく、なかなか手に入らない運命の茶葉と言われている。私も見たことないし、飲んだこともない。運命が導いてくれるのであれば、飲んでみたいと思っているよ。
キルティはふぅっとため息をついた。
中の人)これ本当だよ。ちなみにアッサムもミルクティーが一番美味しい。色もいいからね。
キルティ)一人、簡単に手に入れそうな奴もいるけどね。
キルティは困った笑顔で言った。
中の人)自分も飲んでみたいよ。アッサムは飲んだことあるけどね。
トレイ:アズールかカリムあたりにツテがありそうだな。ははは
中の人:そうなんですね! 私は紅茶苦手で、最近アールグレイを飲めるようになったぐらいです…
キルティ)アズールはどうかわからないが、カリムあたり、いっぱい手に入れそう。だって彼が欲しいと言えば、絶対手に入れるでしょ?
キルティは困った笑顔でトレイに言った。
中の人)アールグレイか~、代表的なダージリンもおすすめだよ。最初は砂糖やガムシロップ、ミルクやレモンで紅茶の味を緩和するといいかも。苦手なら、無理にとは言わないけど。私もストレートは飲めないもん。
トレイ:ああ。金があればなんでも手に入る。まさにそれだな
中の人:紅茶といっても実は果物アレルギーがあって飲めるもの限られてるんですよ…
キルティ)頼めるんだったら、頼みたいけど。彼は金の要求をしてこないし。ただ、こんなことで、カリムがOKしても、ジャミルに負担がかかるし、そもそも本当に手に入るか・・・本当に希少価値が高いんだ。見つけるのは容易じゃない。
中の人)最近、フルーツティー増えてますもんね。物によっては、果物系の甘味を使ってるところもあります。でも、ダージリンは果物じゃなくて、紅茶の茶葉だったと思います。
トレイ:ははっ、ジャミルの心配しちまうな
中の人:メニュー見るときや店に入るときはかなり慎重になります。ダージリンはまだ飲んだことないですね。たまにはダージリン飲んでみよう
キルティ)まぁね。彼は私のお気に入りでもあるし。折角なら大切にしたいよ。
キルティは笑った。
中の人)確かに、お店では何使ってるか分からないですもんね。ダージリンは比較的飲みやすいですよ。
キルティ)ありがとう、それじゃあね。ケイトも部屋貸してくれてありがとう。
ケイト)いいよ~、また来てね。
キルティ)うん、じゃあ失礼するよ。
キルティは翼を広げるとその場を飛び去った。
キルティ)ただいま、シルバー。
キルティは、そう言ってシルバーに笑った。
マレウス)キルティ、戻ったか。
セベク)おかえりなさいませ、キルティ様。
ケイトはキルティを見送って、見えなくなると
ケイト)キルティちゃんにも、可愛い一面があったんだね。お菓子を寝言で言うなんて。
と、トレイに言った。
ケイト)だね。あっ、リドルくん、おかえり。
ケイトはリドルに気づいて、出迎えた。
キルティ)ただいま、リリア。私、寮服に着替えてくるよ。
キルティはそう言って、自分の部屋に向かった。
リドル:なんの匂いだい?
トレイ:シュークリームを作ってた匂いだ。キルティが来たんだ
リドル:キルティ先輩が?
リリア:ああ
ケイト)キルティちゃん、眠気が限界っぽかったから、俺の部屋で一眠りさせてあげたんだ。ただ、寝言でシュークリーム言ってたから、トレイくん、作ったんだよ。
キルティは、部屋に入るとさっさと制服から寮服に着替えた。
キルティ)最後に帽子を被れば・・・・よし。
キルティは帽子を被り、部屋を出ると談話室に向かった。
ケイト)すごく可愛い寝言だったよ。
ケイトは笑いながら言った。
キルティ)う~ん、今はいいかな。喉乾いてないし。
キルティは、ニコッと笑いながら言った。
リドル:キルティ先輩にもかわいいところがあったんだね、クスクス
リリア:既に部屋で休んでおる。明日のレオナとのお出かけに備えて早く寝た
リドル:どんな癖だい…
トレイ:俺たちももう休もう
リドル:消灯時間だ。夜更かしは許さないよ
シルバー:どうしましょう、俺たちもこっそり後からついていきましょうか?
キルティ)かと言って、香水を付けすぎても、人の子も気持ち悪くなるし、レオナに悪い印象を与える。男性はあれ等に使われる匂いがきついのを好まない。変身魔法で、人に扮するか?
キルティ)耳でわかっちゃうし、高度な変身魔法を使わなきゃならないね。明日の作戦を練るために、セベク達を呼ぼう。
キルティはリリアに言った。
セベク)キルティ様、お呼びでしょうか?
キルティ)明日人の子とレオナが出かけるから、どうやって、後をつけるか作戦を練るために呼んだんだ。既にマレウス様もお待ちだ。
キルティは、セベクの部屋までやって来て、理由を話した。
キルティ)マレウス様、お待たせしました。
セベク)若様、お待たせして申し訳ありません。
マレウス)来たか。揃ったし、明日の作戦を練るとしよう。
キルティ)変身魔法を使うけど、私達が絶対にならない様な姿になるんだ。髪も服も何もかも、真逆の姿に。
セベク)さすが、キルティ様。素晴らしい考えです。しかし、それはかなり高度な変身魔法ですよ。ずっと保つのは難しいです。
セベクは、キルティの体調を心配した。すると
キルティ)そこでこれだ!
キルティは、魔法薬を見せた。中には空を思わせる水色にラメが入った液体が入っている。キルティがショーをした時に使った魔法薬だ。
キルティ)これが何か覚えてるか?
キルティ)これを飲んでおけば、暫くの間、魔力が足りない心配をする必要はない。それと、人の子の尾行は勿論だけど、ずっとついて行くと、周りの者も気づく可能性もある。だから、明日は私達も、普通に買い物しよう。どうですか?
キルティは一通り、案を話し終わった。
キルティ)そう言うと、思って、全員分作っておきました。魔力消費を気にしなくてすむ薬も同じく。
キルティは、魔法薬を見せながら言った。
セベク)服装などはどうしますか?普通、似合わない服を買わないのであれば、間に合いませんよ。今は夜。店だって閉まってます。
マレウス)それくらい、僕の魔法でどうとでもなる。
キルティ)相手は獣人。私達ほどとは言わないが、聴覚だって優れているだろう。今回は人の子にも隠さなければならない。なら、徹底するしかないよ。
キルティ)先に名前と役者だけでも決めておく?
セベク)僕は一つ思いつきましたよ!
マレウス)ほう、聞かせよ。
セベク)僕の名前はサッドです。シルバーとは幼馴染にします。
キルティ)私は女性だし・・・フランとかどうだろう?
マレウス)僕は魔法で角も隠さないといけないな。名前はそうだな。ノアールなんてどうだ?
セベク)素晴らしいです、若様。
マレウス)シルバーはシードなんてどうだ?
キルティ)私とリリアとマレウス様は兄弟にしますか?
マレウス)なら、リリアとキルティは双子か?身長もそう変わらんだろう。
マレウスはリリアとキルティを見て言った。
キルティ)髪の毛、私もリリアと同じような髪色にしたほうがいいかな?服はゴスロリじゃなくて、普通にロリータとか。色を変えれば問題ないな。せっかくリリアが作ってくれた服をいじるのはあんまりしたくないけど・・・
セベク)おやすみなさい、若様、リリア様、キルティ様。シルバー、寝坊するなよ。
キルティ)おやすみ。
マレウス)ああ、おやすみ。
キルティは、洗面所で髪の編み込みをしていた。しかし、この日が初挑戦であり、髪も短い為、上手く出来ずにいる。
キルティ)本の通りにしてるのに・・
キルティはイライラしていた。
マレウスは、白のシャツにグレーのジャケットを着てみた、
マレウス)魔法で色を変えたし、帰ってから戻せばいいな。あと、魔法で角は隠してと。
マレウスは、魔法で角を消した。消したといっても透明になっているだけである。
セベクはいつも上げている髪を、今日は珍しく下ろし、青のブラウスにベージュのジーンズを履いた。
セベク)これなら、僕とは分からないだろう。
シルバー:セベクと似たかっこうでいいか
リリア:これならわしだとわからぬだろう
麗奈:(こちらもレオナに失礼のないようなかっこうで行くため、地味すぎず派手すぎない服装を選んで)
レオナ:ふわぁ、朝か(珍しく早く起きては準備始め)
キルティ)駄目だ、編み込みできない。シルバーに頼もうかな?
キルティはシルバーの部屋に向かった。
キルティ)シルバー、ちょっといいかな?
キルティはノックして声をかけた。
キルティ)私も魔法でやったが、逆に縺れてしまって。シルバーは丁寧だな。それにとても器用だ。
キルティは鏡で綺麗に編み込みされていく様子を見ながら言った。
シルバー:ありがとうございます。麗奈がそろそろ出るみたいです
麗奈:マレウス様?(寮長にあいさつしないとと思ってマレウスを探し)
キルティ)本当か。なら、人の子に会いに行かないと。今日こそ、小遣いを渡すんだ。そういうわけで、シルバー、ちょっとスピード早めて。
キルティは、シルバーにそう言った。
マレウスは出かける姿がバレてはまずいと思い、直ぐに魔法で寮服になると、移動魔法で麗奈の前に現れた。
マレウス)僕を呼んだな。
シルバー:はいっ(スピードを早めて編み込みを完成させ)
麗奈:おはようございます。今日は麓の街までレオナ先輩と出かけてきます
キルティ)ありがとう。急いで人の子を見送らないと。
キルティは、急いで、マレウスのいるところへ向かった。そこには、既にセベクもいた。
セベク)今回も渡してやる。ありがたく思え。
マレウス)僕からもだ。くれぐれもキングスカラーに気を許すなよ。助けが欲しかったら僕を呼ぶんだ。帰りも迎えに行く。
マレウスは、手離したくないと言いたそうに麗奈を抱き締めた。
麗奈:では行ってきます(鏡舎に行って)
レオナ:よお
麗奈:お待たせしました。いきましょう
レオナ:(麗奈と出かけることができてかなり上機嫌)
麗奈を見送ると、全員息をつき
マレウス)さて、僕らも行こう。名前は覚えているな。僕はノアールだ。
キルティ)フランです。
セベク)僕はサッドです。
キルティは服はこうしました。
キルティは魔法で着替えた。すると、そこにはピンク色のロリータ姿のキルティが立っていた。ご丁寧にボンネットまで被っている。完全にお人形のようだ。
マレウス)キルティ、その格好は・・・
キルティ)リリアの衣装の色を少し弄りました。これはゴスロリではなくロリータです。
セベク)大変お似合いです。キルティ様!ほら、シルバーもよく見てみろ!
キルティ)男の子ってロリータ着るの?
キルティはいまいち想像できないようだ。
マレウス)キルティがまるで人形のように可愛いから、それに負けないような格好になるのだろうな。
マレウスはキルティの姿を見て言った。
キルティ)人形?
キルティは人形と言われ自分の姿をまじまじと見たあと
キルティ)シルバー、セベク。私、人形みたい?
シルバー:ええ。とても愛らしいです
リリア:ネットにあったのじゃが、男の子用のロリータというものがあるぞ(当然下はズボンやパンツだが、それ以外はブラウスや装飾品は共通しており)
キルティ)そんなに人形っぽいかな?人形ってもっとあどけない顔してると思うんだけど。
キルティは、自分の趣味が人形作りの為、顔が違うだけで、自分の姿が人形っぽくないと思うのだ。
セベク)キルティ様、あくまで人形らしいだけです。人形とは言っていません。
キルティ)それもそうだね。
キルティは納得した。
マレウス)成る程、ブラウスなどを華やかにするのか。
マレウスはリリアのネットの画像を見ながら言った。
キルティ)はい、変身薬。中には声を変える魔法薬が入ってるよ。それと、魔力消費を気にしなくてすむ魔法薬もね。味は心配しないで。甘いから。
キルティは全員に2つの魔法薬を渡した。
マレウス)助かるぞ、キルティ。
セベク)これで、バレないだろう。
シルバー:ありがとうございます
リリア:では、さっそく出発じゃ(変身薬飲んで)
(一方麗奈は魔法雑貨屋に入っていて)
麗奈:レオナ先輩、この子です(看板猫を撫でていて)
レオナ:お前、まさかこれのためだけにきたのか?
麗奈:まさか! またノートが埋まったので買いにきたんです
レオナ:ついでにこの毛玉も触りたいってか
ネコ:にゃ(ゴロゴロ)
麗奈:今日もかわいいよぉ~
キルティ)マレウス様、今日は兄弟という設定なので、マレウス様のことをお、お兄ちゃんと呼ばせていただきます。あと、敬語も無しになります。ご無礼をお許しください。
マレウス)!(スペース・ドラコニア)
マレウスは、呼ばれたことのない呼び方にびっくりした。
マレウス)・・・いつだって兄になってやる。
マレウスは、初めての感覚だったが、そう言って、キルティを抱きしめた。
キルティ)ファッ!?
シルバー:はっ!
(町に出ると麗奈とレオナに追い付き)
リリア:ふむ、うまそうなものを食べておるの(木の影から見て)
レオナ:お前は痩せすぎだ。たくさん食べる食いしん坊な女は嫌いじゃないぜ
麗奈:(一生懸命食べていて)
キルティ)食い過ぎも体に毒だと思うが・・・
キルティは呆れていた。
セベク)今のところ、まだ襲うような感じではありませんね。
マレウス)いくらキングスカラーでも、人前で堂々と襲うような真似はしないだろう。
少し遠くから見ながら皆口々に言っていた。
レオナ:腹がいっぱいになったらメインの場所に行くぞ
麗奈:メイン?
レオナ:ここだ(撮影スタジオのような場所)
スタッフ:いらっしゃいませ
レオナ:こいつをとびきりかわいいプリンセスにしてくれ
スタッフ:かしこまりました
麗奈:れ、レオナ先輩?(なんやかんやビタミンカラーなドレスに着替えさせられ、ティアラはもちろんメイクもぱっちりしてもらい)
レオナ:はっ、俺好みのプリンセスで何より(大満足)
麗奈:まさか、これのために?
レオナ:予約して連れてきた
麗奈:あ、ありがとうございます。着てみてなんですが、ビタミンカラーがキラキラしていて素敵だなって…///
セベク)何だあれは?人間を着替えさせて。
キルティ)・・・か・・・
セベクはキルティが何か言っているのに気づいて、キルティの方を向いたが、顔を青ざめた。
キルティ)レオナめ、挙式でもあげるつもりか。絶対に返してもらう。
キルティは完全に怒りがMAX状態で、怒りに燃えていた。そして、それはマレウスも同じで
マレウス)キングスカラー、誰からも好かれなくなる贈り物(呪い)を授けよう。
完全に狂気じみた笑みで、今にも贈り物を授けようとしていた。
シルバー:ふたりとも、落ち着いてください!
リリア:やめるのじゃやめるのじゃ(止めて)
麗奈:(写真撮影に勤しんだあと着替えて店を出て)あ、ありがとうございます。ドレスも素敵でしたっ。レオナ先輩、意外とセンスあるんですね
レオナ:気に入ってくれてよかったぜ。フェアリーガラで口うるせぇヴィルにしごかれてファッションセンスがいつの間にか身に付いちまったみてぇだな
セベク)落ち着いてください。
マレウスとキルティは3人に抑えられて、少しずつ落ち着きを取り戻した。しかし、不機嫌なままだ。
マレウス)だから、行かせたくなかったのだ。こんなにも気持ちが落ち着かなくなるから。
キルティ)人の子は楽しそうでも、私達には、まるで金属で心臓を貫かれたかのように胸が痛くなる。
シルバー:麗奈が楽しんでるならいいけど…(複雑な心境でいる)
レオナ:バイトも頑張ってるみたいだな
麗奈:今は週に1日のペースで働いています
レオナ:お前は頑張りすぎなんだ。金ぐらい俺がなんとかしてやるってのによ(ボソッ)
マレウスとキルティは、気分が沈んだままだ。セベクは流石に心配になり
セベク)あの、ここからは僕達3人で二人を見ますので、お二人は寮に帰って休んだほうが・・・
マレウス)・・・・・・・・・・
キルティ)・・・・・・・・・・
マレウス)はっ!いや忘れてないリ・・・アムール。
キルティ)そ、そうだよ。今日を楽しみにしてたんだから。
マレウスとキルティは急いで繕ったが、少し無理をしているように見えた。笑顔がぎこちなかったのだ。
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