トピ主 2021-09-01 18:06:46 |
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セベク)お帰りなさいませ、キルティ様、人間。
キルティ)ゴーストたち、人の子とゆっくり話せて喜んでいたよ。
セベク)そうですか。まぁ、魔力を持たない人間と話すなんて、滅多にないからな。
キルティ)それもあるけど、あそこのゴーストは友好的だから、話し相手が出来て嬉しいのかもしれない。
キルティは談話室でセベクの入れた紅茶を飲んで、一息ついていた。
キルティ)ふぅ、やはり、紅茶は美味しいな。
キルティは、紅茶の香りを楽しんだり、菓子をつまんだりしていた。
セベクは、早く起き髪の毛のセットをしている。
セベク)若様の護衛たるもの、身だしなみもしっかり気をつけなくては。
キルティ)よく寝たなぁ。
キルティは伸びをした。
中の人)キルティの容姿変更をします。容姿変更と言っても、髪の毛をツインテールから、黒髪で肩までの長さのショートにするだけです。これから、そうしていきますので、把握の方をお願いします。
マレウス)今日は、朝から飛行術だな。キルティとアジームのクラスと合同か。
マレウスは、制服に着替えながら、今日の時間割を思い出していた。
セベク)シルバー!さっさと準備しろ!
マレウス)楽しんでくるといい。キングスカラーも人の多い場所で危ないことはしないだろう。あれでも王族だからな。ちゃんと弁えている。
マレウスは少し不満そうな顔で言った。
キルティ)確かに、この学校という囲いの中でもあまり事を大きくはしない。学校の外で事を大きくすれば、警察沙汰だ。そうなれば、学校もサバナクロー寮にもレオナの家族にだって迷惑がかかるからな。
キルティは真剣な顔で言った。
セベク)だが、僕らがいないと何をするか分からない。あまり信用するな。帰る時は、ちゃんと言え。サバナクロー寮に行くのはきっぱり断るんだ。
セベクも気をつけるように言った。
キルティ)さてと、そろそろ行こうか。マレウス様、今日は合同で、飛行術です。シルバーも一緒です。
マレウス)そうだな。行こう。
セベク)僕は今日は魔法史からだったな。
セベクは教室に向かってる最中、呟いた。
その頃、外では
マレウス)流石に3クラス合同だと人数が多いな。
キルティ)そうですね。だいたい2クラスが殆どですから。
エース)おーっす、麗奈。元気か?
キルティ)皆、いつも通りに見えるけど・・・微かに、バルガスを気にしている様子も感じられます。
キルティは、辺りを見た。しかし、バルガスの姿は見当たらない。
マレウス)なかなか来ないな。体調を崩したのか?なら、代理の教師が来るはずだが・・・
キルティ)バルガスの場合、体調ではなく、精神面でしょう。人の子にかなり怯えていました。
キルティはリリアと出かけた時のバルガスの様子を思い出しながら言った。
麗奈:おはよう。うん。ゆっくり休めたよ
デュース:それはよかったな
バルガス:お前ら、待たせたな! 学園長に捕まって遅くなっちまった。俺がいなくても自主練に励め!まずはグラウンド5週だ!(首に傷はあるものの、いつも通りだった)
シルバー:…いつも通りでしたね
キルティはジッとバルガスを見た。本人は元気そうだが、影に妙な感じがした。しかし、本人はそれに気づいていない。
キルティ)あのゴースト、本当に厄介なやつだな。少々、手荒だが取り除こう。傷つけずバルガスを縛れ!『茨の縄(スオン・オブ・ロープ)』
キルティはそう言って、バルガスを縛った。
キルティ)切り裂け『茨の剣(スオン・オブ・ソード)』
キルティは剣を出すと、ものすごいスピードで、バルガスに近づいた。
キルティ)バルガス、伏せろ!
キルティは、バルガスの影に潜んでいたゴーストを真っ二つに切った。
キルティ)弱ってるところをつけ込んだな。茨、もう解いていいぞ。
キルティがそう言うと、茨の縄は、バルガスから離れ、空気に溶けるように消えた。
ケイト)今の何だったの?
キルティ)恐らく・・・な・・・ん?
キルティは近くに何かを見つけた。手拭いで取ってみると、それは欠けたガラス片だった。
キルティ)あのゴースト、このガラス片に魔法を掛けていたな。でなければ、バルガスの影に潜むわけがない。
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