車掌 2021-01-20 15:39:52 |
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>10 アイリス
大男って。此処にはいないと思うよ。きっと、だけどねえ。
( もし自分が大柄の男性だったらなら、彼女を怯えさせたのだろうか。そんな風にゆったりと思考を巡らせてみては、へらりと笑って無責任な一言をつけ加える。真実は神のみぞ知るとでも言うべきか、己とて無の時間を過ごしていたとはいえただの乗客であり、この汽車の行く先も、目的も、何もわからない。怖い気持ちなど殆ど無いに等しい辺り、普通の人とは異なるのだろうが。「アイリス。是非、隣に座らせて」差し出されるままに手を取って、握手してはそっと緩く振ってみる。これが正しいかは別として、暇なだけの時間よりはずっと良いと思えて。ひとつ問題があるとすれば、年頃の子と同じような雑談がちゃんとできるかという部分。流行りから遠ざかっている己は周りで何が好かれているのかよくわかっておらず。「この切符、あればどこにでも行けるみたいだねえ」徐にごそごそと取り出したのは緑色の切符。"無限大"なんて良いものではないけれど。頬杖をつくようにしながら、緩い調子で問い掛けてみて )
アイリスは、どこへ行きたい?
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