奏歌 翔音 2020-06-11 11:08:38 ID:5762b1903 |
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>230 東野 桜(ターナ)
【ナナ(キース)】
「ああ、分かった。」
戻って来ることがあるとすれば犯人の手がかりを手土産にしよう。その時は桜の話をじっくり聞いてやるつもりだ。
そして、短くそう答えたナナ(キース)は再び迷子センターへ向かうべく走り出した。
>222 蘭花&砂金(牡石)
【ナナ(キース)/迷子センター→(砂金、牡石、蘭花)】
まさかこんなに早く迷子センターに戻る羽目になるとは思っても見なかった。
出入り口付近へ向かう途中で裏のテントの日陰に従業員2名が眠らされているのをチラリと目にすると嫌な想像が容易く頭を過ぎると急いで中へ入った。
扉を開けて中へ入ると捕縛魔法を完全に断ち切られた状態で静かに眠るレーチェルの姿がそこにあった。
何故眠っているのかその時は理由を探る時間もなくソファーへ寝かせる為に運び出そうとしたその時、ジャラリと金属の音が足元の床で鳴り響いた。
流石はホクシチのボスというだけあって光魔法がまだ生きている事に驚きはした。
すやすやと眠る愛娘レーチェルをソファーへ寝かせてタオルケットをかける。
こうしてよく見ると寝顔が最近ターナに似て来たような気が……。ターナの血を受け継いでいるのだから将来いろんな男が言い寄って来るのだろうか。
何にしても、どこの馬の骨かわからない男に娘をやるつもりはないが__。
(__なんだ? )
レーチェルの鞄の口が開きっぱなしになっているのを目にして、さらに底にはメモ紙があるのを見つけ出してしまう。
「呉 蘭花……友達にな……」
何をしているのか……と、メモ紙を読み上げる手に力が入っているのに気づき、はたと自分に呆れ返る。
書いた主が男であったなら手の中で焼き払い灰にしていたに違いないメモ紙をキースはそっと戻して鞄の口をしっかりと閉じた。
そして、娘を起こさないように静かに扉を閉めると気絶していた職員二人を叩き起こし、魔力が移動した方向へと後を追うようにして追跡を始めた。
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