AB型 2019-08-08 01:31:39 |
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>>2594 駿さん
……、……そう言うの…勝手に見ちゃダメだと思う…、
(里山は自分の話を聞いてくれて受け入れてくれた。そして自分と同じく彼に忘れられてしまっている身でありながら自分に協力してくれる里山には感謝してもしきれない。自分の代わりに彼にこのあとのことを話してきてくれると言われ、頷きその背中を見送り。自分にも会話が聞こえるように扉は開けたままにしてくれて中に入る里山の配慮のおかげで中で二人が話す声が聞くことが出来て。医者もその後、入っては入れ替わりで里山が病室から出てきては先程話していた通りに彼のスマホを回収してきてくれていて。差し出されるスマホのロック画面に映っている自分の姿を告げられ視界に入ってしまえばきゅっと胸が甘く締め付けられて。嬉しさはもちろんあるが、何だか故意にではないが勝手に恋人のスマホを覗き見た気持ちにもなり受け取りながら気まずさと気恥ずかしさで視線を逸らして。しかし今の現状を思えばまた気持ちが消沈してしまいそうになるが、記憶を失う前の彼が自分を大切に想っていてくれたことは確か。それは日々感じていたが更にその深さを知っては大事な宝物のようにそっと胸に抱き締めてから彼のスマホを鞄の中に仕舞って。すると里山はこれから帰るのも車を出してくれると申し出てくれ。里山自身も辛くないはずないのにこうも親切にしてくれるなんて、やっぱり根っこの方はすごく良いやつなのかもと改めて認識して。彼はきっと医師との話で自身の現状を知って不安は戸惑いは大きいはず。しかもこれから向かう場所も今の彼にとっては見知らぬ人の家。緊張もしているだろう。でもあの無機質な病室よりは生活感のある場所の方がまだマシと言える。幸い今日は他の住人も各々出先に泊まると言っていたため我が家であるシェアハウスには誰もおらず自分も変に気を使う必要もない。普段なら深夜帯での調理は御法度だが今日は必要とあらば迷惑をかけずに使える。彼のためを思うなら待つ可能性のある加えて気心しれない人と二人で乗るタクシーより、記憶がないにしろ同じ職場の人間である里山の車の方が彼にも良い気がして。「…ごめん里山…お願いしてもいいかな?頼ってばっかりで申し訳ないけど…正直彼の状態を考えたら、タクシーを待つ時間すら惜しい。お願いします」眉を下げながら申し訳なさそうに謝っては深々と里山に頭を下げてお願いをして)
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