聖杯戦争の参加者 2019-08-06 15:50:37 |
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(南区にある、とあるホテル。値段が安い割に部屋も広く、造りも豪勢な南区らしいファミリー層向けのホテルの一室で備え付けの書き物机に置かれたラップトップに向かって何やら文書を認める青年の姿があった。書かれている文面にはある少女に関する情報が記載されていた)…《彼のもの》との接触には成功したように思えるが、彼女はその力の一端を未だ見せてはいない。監視役からの聖杯戦争開始の合図が出されていないのが原因と思われる…こんな塩梅か。『教団』への第一報としてはまずまずの成果だな…(キーボードを叩く音が止まると、青年はその口角をうっすらと上げる)…《彼のもの》と直接接触するのはどう考えても危険過ぎた。ある意味、彼女が召喚されて正解だったかもな…(そう言うと、青年は書き終えた文面を再度確認し、送信ボタンを押した。スポンサーが彼に要求した成果はスポンサーや彼自身が思い描く形で得られはしなかったが、結果的には予定されていた成果以上の成果が期待出来そうだったのだ)…しかし、アビーは何処に…あぁ、西区か。面倒事に巻き込まれてなければ良いが…(西区の治安の悪さは入島時に説明された。彼女、アビーことアビゲイルはその事実を知ってか知らずか喚び出されてからというもの、西区の喧騒に憧れと若干の畏怖を感じているのが見て取れた。敬虔な清教徒として過ごした彼女にとって、祭りというのは年に数える程、或いは全く無かった筈でいつ何時でも祭りの喧騒に包まれるという環境は、彼女にとっては珍しいのだろう。“座”から得た知識はあっても肌で感じなければ意味がない、というやつだ)だが…何かあってからでは遅いな…(しかし、彼女は年端もいかぬ少女の身。サーヴァントである事を差し引いても単独行動は危険過ぎる。一応使い魔である幽鬼に彼女を見張らせてはいるが幾らサーヴァントが危機的状況にあるとはいえ衆人環視の中、幽鬼に敵性対象を貪らせる訳にはいかない…となれば自分の出番だ。それに仕事を終えた今、このホテルから外へ出たいという欲求があるのも事実だ。上着を羽織ると早速幽鬼の魔力を頼りの西区へと向かったのだが…)距離を離し過ぎたか…(思った以上に人でごった返している西区で、幽鬼は彼女の反応を消失していた。さて、一体どうするべきか…と一人思案するのだった
(/参加許可ありがとうございます。早速ですが絡み分書かせていただきました)
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