「【蘇芳】。姿を見せてはくれまいか? 君の姿を、小生の新しい友人に見せて やりたくてね」 《…仕方ないね、君の頼みならば》 (どこか諦めたような声が響く。 何処からか、金木犀の香りが漂ってきた。 次の瞬間には蘇芳色のマントを纏った、 ハンチング帽を被った小柄な青年が居た。) 《僕は蘇芳。シラベの友人さ》