「…面白いな、あの人間。 小生のことを知りたがるとは」 (窓の外を眺めると、ハンチング帽を被って 自転車を押す年若い少年がハンチングを上げ、 シラベに微笑んでみせる。 彼がシラベの友人なのだろうか?) 「分かっているさ、【スオウ】」 (【スオウ】と呼ばれた少年はにこり、と 微笑んで闇の中へと消えていった。)