けだもの。 2018-11-24 02:40:57 |
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◆ 追記 ◆
「ジェヴォーダンの獣」と「花嫁」たちは一見かなり一方的な力関係にあるため、「ジェヴォーダンの獣」の弱点を改めて追記しておきます。
【国王】………ジェヴォーダンの獣の君主に当たる。本来ならば使い物にならなくなった時点で除隊となるはずの彼を傷が癒えるまで待つよう軍に命じたのもかのお方。古城を与えてもらった代わりに、呪いの傷の経過を手紙で報告する必要がある。娘たちを城に攫ったことが国王にバレれば、社会的な死を免れない。
【父】…………幼い頃のジェヴォーダンの獣を拾い育てた元軍人。現在は遠く離れた王都で穏やかな老後を過ごしている。華々しい戦果の陰に不安定さを隠す義理の息子の将来を案じ、妻を娶るれと助言したのもこの老爺。息子を訪ねることはないが、彼もまた定期的な手紙のやりとりを求めている。彼に現状を明かすことが出来れば、父たる責任を果たすために手を打ってくれるかもしれない。
【伝書鴉】……国王や父との手紙のやりとりで使役されている大きなカラス。ジェヴォーダンの獣のペットで、よく肩にとめたまま城のなかを共に散策していたりもする。絵画や置物が喋る世界にありながら、このカラスは特に特別な訳ではない。城の中にいながら外と接触するためには、このカラスに手紙を託す他ないが、ジェヴォーダンの獣の目を盗まなければそれは難しいだろう。このカラスが主人のいないあいだどこにいるのかは謎である。
【呪いの傷】…ジェヴォーダンの獣が最後の戦いで負ってしまった魔法の傷。どうやら敵国の中に魔法使いがいたらしい。呪いはジェヴォーダンの獣の体に赤黒い蛇のような火傷を残し、常いかなる時も心臓の鼓動とともに激痛を与えてくる。ジェヴォーダンの獣は己の魔力を使って煎じた薬を飲むことで痛みを封じながら、最終的な治療方法を探しているようだ。
【銀の小瓶】…ジェヴォーダンの獣が、呪いの傷の痛みを抑えるために数時間ごとに飲んでいる薬の液体が入った小瓶。城のどこかに大量に保存されているので、この小瓶をかくしてしまえば痛みに悶え苦しむことになる。また、薬に使われているのが城の薔薇園にある魔法の薔薇の花びらだと突き止めて、この薔薇たちをひとつ残らず刈り取ってしまえば、次の薔薇が咲くまで新しい薬を作ることが出来なくなるだろう。
【真の心臓】…ジェヴォーダンの獣は、呪いの傷を誤魔化すために、魔法を使って己の心臓を肉体から切り分けた。今のからだのなかにあるのは魔法で作った偽の心臓である。本当の心臓は城のどこかにある「秘密の部屋」のなかにガラスの棺に入れて保管されているらしい。ひとりでに脈打っているそれをナイフでひと突きすれば、けだものは死に、城の魔法も解けるだろう。
【城の魔法】…ジェヴォーダンの獣は、きちんと教育を受けて魔法を使えるようになったわけではない。そのため、時には魔法自身が彼の意志を上回ってしまうこともある。例えば彫刻の間にいる悪魔の像は、自分が愛している天使の像に触れたものを、それが誰であれ敵とみなして襲いかかるという特徴を持つ(これに類したものをご自由に創作可能)。ジェヴォーダンの獣自身、全てを知っているわけではないのだ。城にかかっている様々な魔法を詳しく知れば、ジェヴォーダンの獣から身を隠すことも、彼を罠に陥れることもできるだろう。ただし、城の魔法は等しく花嫁を襲うこともあるので、気をつけなくてはならない。
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