匿名さん 2018-08-03 00:08:59 |
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『先程の怪物いるでしょう?あの炎の。アイツを殺して、胃袋の中にある絵具を取り出して欲しいんです!』
( 酷く冷静、平常な声にニッコリと目を細める。それがただの装いなのか、それとも本心なのか。彼女の知るところではないだろう。絵具は先程渡されたものと同じ物なのだろうか。どのような役割があるから分からないが、恐らくカンバスと共に使用すると思われる。脱出に必要な道具なら、協力しない手はないだろう。すると女はカンバスをもう一つ何処からか取り出し、黄色の絵具を自身の手から頂戴する。白いそれに絵具を直接手で塗りたくれば、カンバスの中に手を突っ込み。…突っ込む?思わず目を擦り、もう一度その状況を見る。どう見ても普通のカンバスの中に手を入れ、何かを探っているように手を動かしているのだ。驚くものの、大して追求すべき事案でもない、と思うのは感覚が麻痺しているのだろうか。そしてカンバスよりもどう見ても大きい猟銃を取り出せば、扱えそうな大人にそれを渡し。代わりに少年には同じく取り出した双眼鏡を渡した後、絵具のキャップを閉める。黄色の猟銃と黄色の双眼鏡、この自然の中では浮いているものの何もないよりかは良いだろう。勿論、怪物を殺す事が出来るのかは不明だが。銃器を得たからと言ってあの怪物に踏み潰されでもしたら終わりであろう。やはりリスクを最小限にするならば、この女を銃で脅し情報だけを抜き取る事が一番良い方法にも思える。勿論、彼女と戦闘に入れば情報を得られるかどうかも分からないが。死んでしまえば元も子もない、やってみる価値があるともないとも思えない。であれば、やはりあの怪物を退治するのが一番良いのだろうか。どうするか、行動についての意見を相手に小声で求め。 )
「…おい、冗談抜きでアイツを取り押さえる事はできないのか。引き受けて炎で丸焦げなんて僕は絶対に遠慮したいが。」
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