匿名さん 2018-08-03 00:08:59 |
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知らん、気がついたらお前の背中の上だ。
(悪戯がバレた子供の様に、バツの悪い顔でそう答える。話す情報などないのは事実、この世界の事情については何も知らないのだから。おかしそうに笑う姿を見れば少々ムッとした表情を浮かべ「情報が無ければ信用にも値しないか」と意地悪な事を呟き。勿論、そんなつもりで尋ねているわけではないのは分かる。自分の事を詮索する相手への牽制と距離感の整理のため、遠ざけるような刺々しい態度をすれば子供の様にそっぽを向き。機嫌の悪さを隠そうともせずに堂々と振る舞う所は子供らしく、相手への配慮のかけらもない。特に思い出す事も考える事もなく、棒で地面を削りながら空を見上げる。残念ながら天候と木々の影が本来の姿を隠しているからか、こちらからは星など見当たらない。北極星さえ見つかればある程度の方角は分かるのだが。この類の知識は前から持っていたのだろうか、そう考えながら地面を見つめる。今後の事を考えるならば、やはり森を歩かなければならないだろう。引き返すにしろ探索するにしろ、此方には地形を把握する術も無ければ大した道具もない。熊にでも襲われたら少なくとも自分は食われて死ぬだろう。…相手をジッと見つめ、頭の中で熊との戦闘をシュミレーションしてみる。残酷ながら熊は何をしても怯むことなく、容易く此方の喉笛を切り裂く。無慈悲に食い荒らされる自分の胴体を想像すれば振り払い、手を大袈裟に広げながら問いかけ。)
とりあえず、今後どうするかを聞きたいんだけど。このままお喋りしてても構わないが、いつ熊に食われるかも分からないだろう。
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