匿名さん 2018-08-03 00:08:59 |
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…まだ状況は上手く飲み込めてないが。
(軽く咳き込んだ後にそう言えば、木に寄りかかりながら静かに呼吸を整え。先程までの嵐が嘘のように雲は何処かへと去り、再び青い太陽が暗闇に抱かれ瞬いている。 少年の目には警戒心が宿っており、まだ君に心を開いてはいないようだ。それを示すように重く口を閉じ、暫しの間沈黙が流れる。森の中は薄暗いものの、微かな青い光に照らされて目さえ慣れれば物の判別はつく。しかし森に潜む獣の方が、自分達よりも地形は熟知しているだろう。警戒しているのか、此方に姿は全く見せないが。目を伏せ、近くにあった枝で地面に意味も無く形を描きながら「お前は人間なのか?」と問いかける。初対面の大人にお前と呼び捨てに出来る程には元気があるようだ。地面には耳と尻尾が付いている動物が描かれたものの、お世辞にも上手とは言えない。本人もそう思ったのか、靴で地面を平らにすれば棒を放り投げ。棒は鈍い音を立てて地面に転がり、闇の中に消えていった。薄暗い森は何とも不気味で、独特の雰囲気を醸し出している。かと言ってここから出て行く当てもない。先程の砂浜に行って、また嵐にでも来られたら今度こそ海底に引き摺り込まれるだろう。予想不能の世界だからこそ、慎重に動く事が求められる。)
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