匿名さん 2018-08-03 00:08:59 |
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( さて、地下室へ続く扉を開けた君の目の前にはいつの間にか異様な光景が広がっている。一言で表現するのなら薄暗い夜の海岸といった所か。泳ぐ気は起きない赤黒い海と、青色に発光する太陽が見事にミスマッチだ。太陽は熱を放っているが、毅然とした青い光は闇を微かに照らすだけ。空は常に朝方の様に暗く、冷たい風がただ自由気ままに走り回っている。風に吹かれながら脳を回転させると見えてくる異様さは、海と太陽の色などではなくこの状況だ。君が先程まで居たのは廃墟であり、地形上海岸に繋がっている事はまずあり得ない。そもそも背後には在るべきはずの開いた扉もない。異質、異様、異常、それは誰の目にも明らかだ。であれば、君はこれから常識が通じないこの状況、または世界でどのように立ち振る舞い行動するか考えなければならない。もしも君が常識という概念に固執するのなら、この状況は夢と考える方が現実的だ。そもそも今見ている光景が正しいなどという確証はどこにもないのだから。夢から覚めることをその場で両手を合わせて祈るしかできない。…ともかく行動を起こす事を決断したのなら、君は改めて様子を見てもいい。目の前には赤と黒に染まった海、後ろには聴いた事もない奇怪な鳴き声がこだまする森に続く橋、そして君を助け出してくれるであろう扉は何処にもないが。目ぼしいものと言えば遠くに見える打ち上げられた謎の白い物体。薄暗い空の元、判別できるのは物体が纏う色のみ。君は警戒して様子を見てもいいし、敢えて情報を得る為にそれに近づいてもいい。辺りを探索してもいいし、ただその場で祈り続けてもいい。君を見ているのは太陽だけなのだから。 )
(/ありがとうございます〜!早速出だし文を投げましたので、もしも場面が分かりにくかったりしたら気軽に教えてください。(蹴可)
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