罰ゲーム 2018-06-14 00:25:53 |
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任せとけ!んじゃ早速行きますか!
(ぐっと親指を立て自信満々に返事をすると先に乗った相手に続き自分もボートに乗り込んでマップを受け取る。マップを開いてみると、ただ湖を漕いで渡るだけでなく名称こそメルヘンチックだがどうやら様々なスポットがあるようだ。尚更ちょっとした冒険みたいだなんて心が踊りマップを閉じるとオールを掴み、張り切った声と共にボートを漕ぎ出して。)
…昨日のショッピングセンターと違って今日は静かだな。ん、あそこルート入口だってよ…ホラーだな、ありゃ
(今いる公園は寂れた観光地が如く人影はまばらでボートに乗っている客は他に全くいない。昨日の騒がしさに比べれば今日は落ち着いた日になりそうだ。対岸にある金属製のアーチを指さして行き先を告げる。welcomeと書かれた看板は長年の雨で茶色の筋が出来上がっていて不気味な雰囲気を醸し出していた)
うおぉ……俺たち今からこんなとこ入ってくのかよ…!年季がすげぇな…!
(指差された方向へ目を向けるとお世辞にもメルヘンチックとは言えない不気味なアーチが出迎えている。他にボートに乗る人がいないのはこのアーチのせいでもあるだろう。不覚ではあるが自分でも一瞬怯んでしまったくらいだから子供が見たら泣いてしまうんじゃないか。乗ってしまった以上ここをくぐらなければ先には進めない。アーチの目の前に来れば見上げながらゆっくりとボートを漕ぎ、くぐり終えると感嘆の声を漏らし)
1回くぐったら二度と出てこれねぇ場所みたいだな。こりゃ、恋人とくるとこじゃねぇ
(入口アーチをくぐってしばらく進めば小さな小屋に小人の人形が7体置いてある。7人の小人の再現だろうが、人形は色あせていてせっかくそれぞれが被った七色の帽子はすべて白色に禿げてしまっていてる。ロマンチックな雰囲気などかけらもない。恋人のふりをする場には相応しくないと思いつつも、相手が飽きることはなさそうで、それもいいかと小さく笑い)
今日は謙弥とだからいいけど、こんなとこマジの彼女と来たら絶対気まずくなるよなー
(あまりにも理想とかけ離れすぎている小人の前を通過する。入り口のアーチからして予想はしていたが色褪せてしまっていた七人の小人を見れば思わず苦笑が溢れる。だがしかしここまでくると逆に雰囲気があって嫌いじゃない、むしろファンタジーホラー映画の世界に入り込んだみたいで心はドキドキと浮つく。ボートを漕ぎながら、同乗しているのが彼女ではなく友人の相手で良かったとつくづく思っては呑気に笑って)
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