主 2018-06-04 19:42:58 |
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…上機嫌になると食事のマナーも守れない御方に食べられた人間は運が悪かったんだね
(彼の視線が突き刺さる、何となくその視線の感触は知っていた。大人が出来の悪い子供を可愛いと見る時の視線とも、自分よりも出来の悪い者を嘲り憐れむ時のそれにも似た…まるでこちらの反応を新しい玩具でも眺めるように、壊れても構わないが長く使えるならなお良しだなんて口振り。油断なんて出来るわけもない場所で、少しずつ気を削っているのは何処の誰だとは言わないけれど…吐かれた言葉と溜息に思わず振り返る。また噛み付くなんて、本当に学ばないと自分でも思うが止まらないものは仕方ない)
憐れな奴だなんて思って甘く見てたら足元から掬ってあげる…貴方の言葉を絶対に忘れたりなんかしないけど、反逆くらいはしてやろうって思ってるから。油断なんか、してあげない。弱気になんてなってあげない。
(ぞわぞわと過去に噛まれた時の感覚が痛みとなって頭の中を覆い隠すような錯覚。怖い。痛いのは嫌いだ。あの感覚から逃げるように目の前の彼とエデンに会ってからはただ部屋に籠るか逃げ回るかの日々を続けていたけれど…それでも、あの時最初に噛みつかれたこの男にだけは必ず何かしらの御礼をしてやろうと思っているのは事実。睨みつけるように相手の双眸を見遣り、一歩近付く。どうせならこの彼の横をすり抜けて屋敷の奥まで見に行ってやろうか、なんて思うくらいには上機嫌だった彼と比べて自分は不機嫌なようだ)
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