主 2018-06-04 19:42:58 |
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…わざとだよ。声をかけたのは気紛れだし、有り得ないって分かってる癖に
(しっかりと口元を拭った彼は相変わらず良い性格をしている。ありえないことを底意地悪く言う彼を視界におさめたまま数歩後退ったのは本能に従ったからだ。口ばっかりいつだって先に出て、身体とチグハグ…肩を撫でるように手を伸ばし、ぎゅっとパーカーを前に引き寄せて威嚇をするように神経を尖らせてから彼と同じような表情を作ってやろうと口角を上げ、そんな自分の弱さなんて隠すように)
…誰かがその牙を寝てる最中に折るかもしれないよ?
(まるでどこか馬鹿にするかのように笑ってみせては「本当にそれだけだから」と背を向けて。自分にしてはしっかりと出来たはず、あとは部屋に戻って何事もなく…一日を終えてしまえばまた明日屋敷で出口の捜索くらい出来るはず。鼻につく血の匂いと薔薇の匂いが身体にまとわりついて足先から冷えていくような感覚に、ふとさっきの人間は大丈夫だろうかと場違いな心配をして顔を廊下の先に向ける…見えやしなかったけれど)
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