狼。 2018-03-31 22:48:57 |
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ん…,気を付けます。
(彼女の言葉に短く返事をしては街中で見た人々より、幾分貧相な人々へとちらり眼を向け。それでも尚己を見る眼は善いものではなく、怖いという恐怖心を紛らわすように籠を抱き締めて。森のような自然が多い風景が視界に入れば嬉しそうに辺りを見渡して。それでいてあまり手が加えられていない様子に、何処と無く安心した様子で。前まで森の中や自然に囲まれることは多かったのだが、役人に見付かると云う恐怖からこうも景色を楽しむ余裕は無かった。今では彼女に救われたという安心感からか風景を楽しむ余裕ができて。歩きずらい砂利に足を取られぬように気を使いながらもきらきらと輝いて見えるログハウスを見て。“凄く綺麗…。”と小さく呟くも彼女のアトリエであるログハウスが近付くにつれ、救われた安心感とは裏腹に己だけか安心出来る場所に居座るという事実に、なんだか心がもやもやとして。他の亜人だって居るだろうし、辛い思いをしているかもしれない、それなのに己だけがという自己嫌悪に陥りすっと俯いて。)
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