狼。 2018-03-31 22:48:57 |
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んん…、僕は亜人だし…、痛いことしてくる人間だって怖いし憎い、でも、「見た目」が違う奴を受け入れるのって勇気が必要だから、皆にはまだ勇気が無いだけだよ。僕だって人間と判り合える勇気はまだないし、だから、それで騙されてしまっても仕方ない、と思う。
(意地の悪いその問い掛け、だが己にとって意味のあるその問い掛けにゆっくりと考えながら返して。考えてみれば人間である彼女に心を開いたのは事実ではあるものの、彼女は亜人ではなく人間であることを改めて思い返して。彼女の様に己を保護してくれる人間は極々僅かなことも知っている。忘れていた訳では無い、ただ今までに感じたことの無い幸福感に包まれ、騙されるという恐怖が薄れてしまっていたのか、先程の問い掛けに恐怖を思い出しぶるりと身震いして。)
…ふふ、冗談。
(彼女の戸惑った様子を感じ取ってはへらっと緩く笑い冗談だと告げ。確かにこの量のパンを買えば暫くは此処に来る必要も無いだろうし、何よりまた亜人の己を此処に連れてくるとなれば、周りの眼が気になるだろうと感じて。彼女の服をぎゅうっと握り締め店主との一連のやり取りを見ては、何をしているのかと不思議そうに見上げて。己が何かダメなことでもしてしまったのかと不安になる中、彼女の後ろに隠れるように後ずさってはしゅんと眉尻下げ。“ん、ちゃんと持っていく!”こくんと小さく頷いては彼女から離れ手渡された甘い香りいっぱいの籠を両手で抱え、1つの疑問を問い掛けて。)
…外、また怖い…?
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