若き将校 2018-03-28 22:31:14 |
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(聞こえた硬い革靴の足音は酷く慌てたもの、どうか来ないでくれと願っても彼は現れ自分に身体を持ち上げ医務室へと走る。相手の酷く熱を帯びた息と触れ合った身体に伝わる早鐘を打つような鼓動に居た堪れない気持ちになる。医務室の扉を開け相手の怒鳴るような声を聴き再び床に崩れ落ちながら、身体の奥で水が音を立てるような嫌な感覚に不味いと眉を顰め。これが風邪でないことをくらい少し前から察していた、だからこそ全てが公になる前に自分の出来る全ての職務を全うしようと躍起になって居たというのに。相手に見られてはならない、早くこの部屋を出て自分に背を向けてくれと力を振り絞って相手の身体を突き飛ばすように自分から離れさせては苦しげに背中を丸め)
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