若き将校 2018-03-28 22:31:14 |
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ーー…総一郎、
(ノックもなく不意に開いた驚いたように扉に視線を向ければ松葉杖をつく相手の姿をその瞳に捉え僅かに目を見開かせると相手の名を呼ぶ小さな呟きが唇から溢れ。もう大丈夫なのか、まだ安静にしていた方が良い、無理をさせて悪かった、さまざまな事が頭を駆け巡るがそれを言葉にすることはできずに。きっと今の自分は酷い顔をしているのだろう。安堵からか今まで張り詰めていた気持ちが少し緩みどっと疲れが押し寄せてくるのを感じつつも、彼らしくもなく感情のままに相手を抱きしめるとその背中に腕を回し相手の肩口に額を押し当て、ようやく小さく言葉を告げて)
ーーお前が、目覚めなかったらと…
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