主 2018-03-15 23:29:04 |
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>ヴァレリー様
すいません、ただ、
(普段とは違う相手の怯えたような様子にぱっと腕を掴んでいた手を離し、そのまま後ずさって。何も脅かすつもりはなかったのだ、という事を伝えようとするもいつも穏やかな性質の相手が、まるで幽霊か巨大な虫でも近くに見た時のようにパニック状態に陥っていることで動揺が伝染し、その後に続く言葉が浮かばずに黙り込み。反面、人が感情を剥き出しにする瞬間が苦手だと、冷静にそんな事を考える自分の存在を観測しながら。
>ネル様
先生に怒られるので駄目です。
(手伝って貰えるのは有難いが、病人に労働をさせた事が知られると彼の主治医に自分が叱られてもおかしくない、例えば怪我でもさせた責任でクビになったらそれこそ文字通りの死活問題だ、と思い無下にその提案を断り。「それに…つまらない雑用ばかりですから。」 と若く多感な10代をこの狭い病院に閉じ込められて毎日退屈しているのであろう相手の頼みを突っ撥ねた事を少し可哀想に思ったのか、そんな台詞を付け足して。
>アンジェラ様
(笑顔で振り向いた相手の手元は赤黒く、一瞬誰かが落としたハンカチか何かかと思い目を凝らせば、それ、の正体をはっきりと視認できて。腐臭まで漂いそうなその死骸は少女の白く細い手の中で対照的なグロテスクさを以て視界を犯し。マスクの下の一瞬の吐き気を堪えて、「処分しておきます。」と動揺に軍手をはめることさえ忘れた素手を相手の方に伸ばして。
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