罪独 2018-03-11 18:58:21 |
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いいよ、大丈夫、休んでて。私の肩使っていいから。
(呼ばれた名前に驚いているうちに閉じていた目がゆっくり開く。むず痒さを覚えたのは自分だけではないようで、目の前で赤く染まっていく頰につられてこちらの頰も温まるのを感じつつ、遠ざかる手を軽く引いた。彼を少しでも休ませたいのか自分が寄り添っていたいのかわからないまま引き留めて、空いた分だけさりげなく近づく。くっつきすぎかとは思うけれど繋いだままの手を思い出せば今更不安にはならず「…私、夢に出てきたの?怖い夢じゃないといいんだけど…」先ほどの寝言についてどうして自分の名前を呼んだのか、どんな夢を見ていたのか聞いてみた。夜眠るとき彼はいつも魘されている。苦しげな呼吸の代わりに溢れたのが自分の名前であったことが良い意味を持つことを願い、心配の混じった曖昧な笑みを浮かべて)
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