依原燐 2017-12-17 22:10:00 |
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__ んう、りーんー‥、
( 自室の窓全面に張り巡らされた機能性抜群の遮光カーテンからでさえ遮れない強い陽光が瞼の裏を刺激する翌朝。否、朝と言うよりは既に昼に近い時間帯ではあるのだが、日差しに弱いという吸血鬼特有の設定を良い事に彼女は未だ夢現の境界の淵に佇んでいるようで。然し身体はもう活動しようとエンジンを掛けているらしく、幾度か寝返りをうち乍も、曖昧に彼の名前を呼び。喉が渇いている__朝は如何しようもなく力が出なく、到底大広間まで足を運ぶ膂力は残っていなさそうだと朧気に思考を働かせ。彼はとっくのとうに起床しているだろうが、生意気な彼の事なぞ放って置いても構わないかと彼の身に起きている異常事態に気付く筈もなく又夢の世界に入ろうと枕に顔を埋めて。 )
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