依原燐 2017-12-17 22:10:00 |
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..可愛くねぇ、
( 彼女が去り際に吐いていった暴言。足早にバスルームへと戻っていった後にぽろ、と言葉が溢れる。だが、それと同時に取った行動には悔しくも胸が高鳴った。そんな自分に嫌気がさしながらも彼女が好きなのだと言う実感がよく感じられる。心底単純な男だ、あの程度の好意で簡単に惚れ直してしまった。悪くはないが、あまり良くもない。はあ、と大きな溜息を溢すと顔に手を当てて。____然し、そうか。最早この身体で人間らしい事をしても、人間紛いの吸血鬼として此れからは受け取られてしまうのか。悲しくはないが、辛くはある。受け入れるまでに相当な時間は掛かるだろうが、生憎時間は沢山ある。ゆっくりと受け入れていくとしよう。)
....誰に見せつけんだよ、そんなに襟広げて。
( そんなこんなで難しい事を考えているといつの間にやら彼女が帰ってきたようだ。いつもの格好に戻っている彼女だが、何だか襟が広い。と言うか、エロい。自身が気づかないとでも思ったのか。怪訝な目で見ては皮肉にも似た言葉を吐いた。あまり、他人には見せたくない格好の上に、何故必ず紫が入る格好なのだ。欲求不満の色と言われてるだけに色々溜まっているものはあるのだろうが、顕著にしすぎな気がする。
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