xxx 2017-12-05 23:46:58 |
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>198 夏目央
(何の知らせも無しに得体の知れないものが部屋を訪ねて来たとしたら――その結果を想像出来ない訳ではなく、ただそれを気遣ってやるだけの優しさが足りないだけだった。彼女が部屋でどの様に過ごしていたかを知る術はもたないが、突然人の形をした黒い影の塊が部屋を訪ねて来たのだからきっと彼女も驚いた事だろう。物言わぬ"彼"に迎えと言う仕事を任せるにはそもそも無理があったのだが、抵抗をするでもなくあっさり着いて来てくれたのは何とも彼女らしい。待っていたのは時間にしてほんの2,3分程度だったが「遅い」と理不尽な一言を浴びせ、蜷局を巻いていた半身を伸ばしながらするりと彼女との距離を詰めれば「暇なら化粧の練習でもしたらどう。素の顔じゃ大した事ないんだから。」などと最早遠慮の欠片もない言葉を放つ。シュー、と長い舌をちらつかせつつ彼女の若く瑞々しい肌の質感を確かめる様に頬へ指先を這わせ、ちらりと視線をテーブルの上のバスケットへと遣ると「"3時のおやつ"だそうよ。あれはアンタの分、きっちり食べて消費しなさい。」と大雑把な説明の後、先程彼女を此処へ連れてきた彼に紅茶の用意を指示して)
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