匿名さん 2017-07-11 21:42:25 |
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『いいのよ…謝らないで?私はあの人があなたを探しに何も言わずに店を出て行ってしまった時にわかったの…あなたは今のガレイにとって一番大事な人なんだって』
(謝罪なんていらない、そう静かに首を横に振り、今の自分よりも相手の方が彼には必要なのだと自嘲気味に呟き、儚げに笑って『だからこそ、これをあなたに託したいの…この剣はガレイが望むなら私は一緒にどこにだって行く、共に戦う…そんな私の覚悟なの、あなたにはその気持ちも一緒に受け取って欲しいのよ…どうかしら?』そう言って剣を相手に差し出したまま首を傾げて)
…はいっ、その意志継がせていただきます
(綺麗な装飾の入った剣を泣きながら受け取り女性の目をしっかりと見て唇を噛み締めて、これからの自分の困難もきっとこの剣が助けてくれるだろうと思い剣を握る力が強くなって)
『ありがとう…それじゃあ私はもう行くわね、ガレイの顔を見たら未練が残ってしまいそうだから…ガレイによろしく言っておいて、旅の無事を祈っているわ』
(これでもう何の心残りはない、そんな清々しさすら覚える表情を浮かべ、最後にそう言い残せば宣言した通り自分たちの会話が終わるのを離れた位置で待っているガレイの方へは向かわず、真っ直ぐに街の方へと戻っていって)
あ…はい…っ
(彼女がくれた剣と彼女を交互にみて去っていく後ろ姿を止めることもなくじっと見つめて、剣を握りしめながら少し涙がこぼれるもこれからのことを考えると彼女の苦難よりも容易いことだろうと意を決してガレイの方に戻って)
話しはもう済んだのか?それじゃあとっとと…って、お前、その剣はあいつの…!
(戻ってきた相手を見やり、追っ手が来る前に早くここを離れようと言いかけて、相手が手に持っている見覚えのある剣の存在に気がつき、驚きに目を見開いてそれを一体どうしたのかと問いただして)
預かったんです…この剣で、私は戦います…っ
(涙を拭い決意した眼差しで相手を見つめて、もう1度剣に目をやりこれからはどんな困難にも立ち向かえるように強くなろうと誓って、足早に村から離れようと歩き出して)
お前がその剣を?そりゃあ面白え、お前がそいつを扱いきれるようになれるかどうか見物だな
(託された剣、それを手に戦うという意志を力強く口にする相手に、小さく笑ってそれだけの覚悟が本当にあるのか、そう少しばかり挑戦的な口調で言ってのけては相手と共に歩き出して)
ぅ、使いきれるように頑張るんです…これから、ですけど…
(挑発的に言われて少しムッとするも自分が未だに普通の剣を扱うだけでも精一杯なのは自分にもちゃんとわかっていることで、大切そうに剣を握りしめながら相手と歩いて)
まあ、期待はしないで待っててやるよ
(やる気は十分といった相手の様子を見て、覚悟は十分のようだなと満足げな表情を見せ、そんな軽口を叩いて相手の頭にポンと手を置き「こりゃ今夜はもう野宿しかねえな」宿屋に泊まるという予定が狂い、すっかり暗くなった空を見てやれやれと言わんばかりに肩を竦め)
ぅ…それは、すみません。私のせいで宿の予約も狂っちゃったし…
(元々の元凶は私だと思いしゅんとした感じで俯いて、本当はあったかいご飯にもすぐありつけるはずだったのに相手には申し訳ないことをしたと後悔しながらとぼとぼ歩いて)
全くその通りだな、俺の人生もすっかりめちゃくちゃだ
(落ち込んだ様子でトボトボ歩いていく相手の後ろで足を止め、わざと相手を責めるような物言いをし「だけどまあ、こんな時代だ、命があっただけ儲けもんってとこだろ。それに…これであいつももういつ帰るかもわからねえ俺を待つ必要もなくなった訳だ、これで良かったのかもな」彼女が相手に剣を託したことは明確な決別の意であることを理解した上で相手を責めるような発言へのフォローを入れておいて)
…本当に、あの女性の人とは仲が良かったんですね…
(彼女の言動を一つ一つ思い出しながらぽつりと呟いて、そんな仲なのにどうして一緒にいなかったのかとか、どうしてけじめを付けるようなことになったのか、とか考えながらゆっくり歩いていって)
なんだよ、そりゃ…今更改まって確認するようなもんでもないだろ、どうせあいつから全部聞いてるんだろ?
(呆れ顔で溜め息混じりに後頭部を掻きながら、自分たちのことを全部彼女から聞かされた上でその剣を受け取ったんじゃないのかと問いかけるように口にして、今更再確認するようなことでもないだろうと指摘して)
う、それはそうですけど…こんなのって、よほど信頼してなきゃ託されないことなのに、どうして私なんかに託してくれたのかなぁ…と
(自分が気になったことをぽつぽつと話しながらこんな質問もきっと愚問だと言われるに違いないと思って、とぼとぼ歩きながらきれいな剣を見つめて)
さあな…俺にだってあいつの考えてることの全部がわかる訳じゃねえ…ただ、あいつはあれでかなりの腕前の剣士だったんだ、そんなあいつがお前に剣を託したということはお前に何かしらの才能を見いだしたか…いや、やっぱりそれだけはねえな
(剣を託した理由としてもっともらしい理由を考えたが、最初の頃よりマシになったとはいえ未だにへっぽこな相手に対して見いだすような才能なんて無いだろうとからかうように笑って)
つ、強かったんですか…!だから剣の手入れもすごく行き届いてるんですね…
(きれいな剣を見ながら真剣に見つめて、まさかあの女の人がかなり強かったのかと考えて驚愕しながらもそれを自分に託してくれたのが嬉しさと少しプレッシャーにもなりつつあって)
ああ…それに加えて魔力の量もかなりのものだったからな、そいつは持ち主の魔力に応じて風の刃を纏い、遠く離れた敵まで切り裂くことの出来る宝剣だ、その真価を発揮できたあいつとまともにやり合うのは俺でさえ分が悪かったぜ(彼女の実力について尋ねられればその剣に秘められた力、そして彼女自身の剣技が合わされば自分の実力を持ってしても互角かそれ以上であったと説明し、相手が受け継いだのはそういうものなのだと改めてそう告げて)
そ、そんな剣を私が…
(何度目か分からないセリフを呟きそんなすごい剣自分が扱えるわけがないと段々思ってき出して、プレッシャーに負けそうになる心を必死に保っている中剣を握る腕に力がこもってきて俯きながら歩いて)
まあ、お前には手に余るかもしれねえ…!?
(自信なさげな相手の気持ちを代弁するように、扱いきれるはずがないと厳しい現実を突きつけるように述べるも、剣を力強く握り締めた相手を中心に一瞬強い突風が吹き抜ければ驚きに目を見開くが、今のは単なる自然現象だろうと思い込むことにして)
きゃっ!…な、なんでしょうね今の風…今日は風が強いんでしょうか…
(突風が吹けば倒れまいとふんばって剣を抱きしめて、周りをキョロキョロしながら今日の天候を考えて不思議な風だと首をかしげて、やはり自分にはこの剣を扱うのは難しいのだと相手の発言から思い少しため息をついて)
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