匿名 2017-06-17 03:18:11 |
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『仰せのままに』
(命令を受けたヴァイオレットは仰々しくハーシュに向かって頭を下げると踵を返し街の方へと歩いていって)
なんか僕だけ適当じゃない?ま、好きにやらせてもらうけど
(自分に告げられたのは命令とは言えない命令で、少々不満そうな顔をするも、何をしても自由ならばとヴァイオレットに続き街へと繰り出して)
……なるほど、大層豊かな国だな
(街の表通りを歩けばそこには活気に溢れた店が立ち並び小綺麗な格好をした人々が談笑をしながら買い物を楽しんでいて。食料など日用品はもちろんだが香水など嗜好品も並び、この街が豊かであることが分かる。しかしふいと裏通りに目をやってみるとそこには飢えた獣の目をした男や生きる気力をなくした子供が横たわっていて、貧困の格差がこの通りに如実に現れていて。こんな街ならば金さえ払えば人拐いをやってのける連中はいくらでもいるだろうと思い。
一筋縄ではいかない国だと考えながら街中を進むと次第に人通りが減って。やがて街の端のほうにやってきて、そろそろなにもないかと引き換えそうとしたその時に、ロイの目の前にこの場に似合わぬ小さいが立派な屋敷が現れ)
……もしかしてここ…デイジーの
(遠目で様子を伺ってみると小さな屋敷のわりには豪華な装飾が施された甲冑をきた門番が二人もおり、中には大事なものがあったことを物語っていて。デイジーが拐われたことを公にしないためか警備は厳重なままで。遠目から観光客気分で屋敷を眺めていると視界の端で草むらが動くのが分かり、目線だけでそちらを見れば屈強な男が三人程いて。どうやら中にデイジーがいないことを知らずに彼女を拐いにきた連中らしく、ロイはため息をついて)
人気者だね、デイジー……
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