世界の敵〆

……うん、怖いね。でも僕の前ではもうちょっと笑ってくれてもいいと思うんだけどな。あー、でも兄さんの笑顔の珍しさが無くなっちゃうか……
(今見つめている顔に笑顔が常に浮かんでいたらと想像すれば、どう考えてもそれは怒っているか残忍なことを考えているかしているように見えてハーシュの言葉に同意し。しかし、常に仏頂面を向けられるのも面白くなく、かといってしょっちゅう笑顔を見せられるのも特別感がなく、悩むようにうなり声をあげながら手を伸ばして相手の口の端に指をそえ、無理やり笑顔を作ろうとし)

見掛けによらずは余計だよ、ハーシュ兄さん。ま、デイジーが思い違いしてるだけで、国王にとっては彼女は十分価値のある人間かも知れないよね、そうなると利益も期待できる
(人差し指を立てつつ、まるで相手の言葉を注意するように指をふって。今船を進めることが無駄ではない可能性が出てくればやる気も出るというもので、先ほどより張りのある声色で言って)

もーほんと、兄さん冷たいなぁ。でもほんとに国王がデイジーを必要としないならさ、それこそ使用人か奴隷として売っちゃった方がお金にならない？デイジー可愛いし
(正室方に渡せばデイジーが殺されるのは目に見えていて、苦笑いし。先ほど少し話したこととその美貌とにいくらか情が湧いたのか、少しでもデイジーと過ごす時間を伸ばしたいのか、デイジーを売る選択肢を示してみて)