浮雲 2017-05-30 10:02:49 |
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【 タナトスの吐息 / 閲覧注意 】
少々思うところがあって、カート・コバーンの遺書を読み返していた。
ニルヴァーナのボーカル兼ギタリスト。焼け焦げた魂を、猟銃で撃ち砕いた男。享年27歳。
アンダーグラウンド志向を掲げながら、奇しくも「売れないように作った曲」が人気を博し、ビッグスターとして大衆に認知されてしまった悲劇の英雄。
熱狂的な歓声の渦、偶像化された自己とのジレンマ。偽りの愉楽を叫ぶたび、罪悪感に苛まされる繊細な精神。
だが、彼の手紙は妻と娘への愛に満ちている。
聴衆への感謝も然り。
筆を置いたとき、魚座の星も慈しんでくれただろうか。
「I'm too much of an erratic, moody baby! I don't have the passion anymore, and so remember, it's better to burn out than to fade away.
Peace, love, empathy.」
empathyを渇望した20年間は、さぞや永く感じただろう。火を吹き消して、緩やかな静寂に包まれた魂が、"ニルヴァーナ"へ辿り着けますように。
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