日々

【 雨の果て 】

東京の桜の開花宣言の基準は靖国神社の
ソメイヨシノ

「桜前線が到達」
洗面所で歯を磨いていた時に聞こえてきたのは
確か先月の21日頃
桜が開花と聞くとワクワクします
あの桜と同じ色の提灯がゆらゆら揺れて
酒とか土が湿った匂いに屋台からのソースの匂い
ワクワクしないわけにはいかないじゃないですか！
酒は飲めなくても周りの人の声とか歌とか聞こえてきて手拍子と共に私の心も踊るのですよ
若い頃は羽目を外したりもしましたが
20も後半ともなると、桜を見れれば十分…
なのに、ゆっくりと桜を見ることもなく散っているではないですか！
あの時のワクワクした感じをどう消化してやろうかって、昼休みにひとりお弁当を食べながら考える。
くそぅ！雨が降らなければ今頃ちょっとは眺めることができたかもしれない、ベンチに座りながら食べていたお弁当の蓋に箸を置いて、今日は歩いて帰えろうと決める。河川敷を通って行こう、もしかしたら金星が輝いて見えるかもしれない。
桜はゆっくり見れなかったけど空を見上げれば
いつだって、星が輝いて見える。
家に着いたら、桜茶を飲もう、身体も温まれば
悲しいことだって忘れるだろう。