ノクティス 2017-01-28 19:21:40 |
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(返事の後に付け足された要望と、一寸の扇情的な行動にそぞろと欲情を掻き立てられる。「(っ…煽ってんのかよ、その言い方…)」付き合う前から薄々感じてはいたが、ふとした拍子に見せる友人の仕草や視線は何時も何処か魅了される。己の意中の対象故に理性が揺さぶられる一方で、彼の発言から此方を求める口振りを聞き出す毎に、自身の言動はすぐ調子に乗ってしまうばかり。 お手柔らかに、との申し出に、本当に自分を抑制する覚悟があるのかどうか。それ以前に、口から出したその一言は''これ以上もの段階を踏んでも良い''という誘い文句であるのか。――惜しみ無く時間をかけて出てきた舌に熱い眼差しでじっとり見入れば、それに引き付けられるよう物欲しげに口を半開きにして暫く眺め。空いてる右手で軽く顎を掬い、ピンポイントに舌先が此方に向くよう角度を定めては「…舌、引っ込めんなよ…」と忠告したのち、ついにお待ちかねの据え膳へと、舌先を伸ばして。赤く尖った果実のような相手の舌に、そぞろと自身の舌をくっつけ合わせる。ペロペロキャンディを舐めるかのように上手く弧を描かせ、口から出た範囲をひたすらゆっくり、嗜んで。――しかし突如、そんな甘ったるさは忽ち変化を遂げ、一旦自身の舌を引っ込めては透かさず彼の舌先をぢゅう、と唇で吸い上げてしまう。やむを得ず、下手なりにそれにこびり付いては、甘噛みを試みようと何度か歯を立ててみたりもし。雰囲気を出すためにゆっくり、ねっとりと時間を掛けて愛撫するつもりが、しょうもない独占欲に駆られて理性が行動を慎もうとしてくれなかった。黙って口を開いてくれれば多分、こんな風にはならなかったのだろうか。手首を抑える力は次第に増し、それ加えて畳み掛けるように突っ込ませるだけ舌を押し込み口を塞いでは、逃がさぬように絡み、突っ込み、むしゃぶりついて。――そんな欲望に忠実な唾液交換も束の間、初めての体感はやはり気持ちを追い抜くことまでは不可だった。息は乱れ、みっともなく呼吸を取り戻しては互いに猶予が渡る。相手の耳の下に右手を這わせ、左手首をそっと解放してあげればその手は顔の横に肘を付き。苦しみ紛れにこつん、と額を擦り合わせては、余裕のない声で)
っ……なぁ…、ダメだ……このままだと、マジで先行っちまう…ッ…。
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