ノクティス 2017-01-28 19:21:40 |
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ぅあ…、あーもうやめてっ、すっげー恥ずかしいから! 可愛いとか言われても嬉しくないしー!
(頬に落とされた小さなキスと相手の甘い言葉に堪らなくなって目を強く瞑れば、ちょっとばかりの反抗を見せてみる。男であるが故に可愛いといった類いの言葉には複雑な気持ちにもなるわけで。しかし、それが嫌なわけでは決してない。寧ろ本当のところを言ってしまえば、恋人に可愛いと言われて舞い上がりそうになるほど嬉しいのだ。けれども、嬉しさと羞恥が溢れかえった結果、つい天邪鬼な反応をとってしまったらしく。ううう、と顔真っ赤にして小さく唸れば、それでも己の頭を撫でてくる相手の手には擦り寄ってみたりもして。さらりと流される要求にはたと目をぱちくりさせれば、咄嗟には意味を理解出来なかったためか確認をするべく口を開く)
え。…え? ちょっと待ってよノクト、味わってからってどういう、んっ…――!?
(態々顔を逸らしたというのに、自身を追いかけてまで口を吸ってくる彼に思わずたじたじ。結局言葉も最後まで発することが出来ずに封じ込められてしまう。先程言ったように、期待していたのは確か。しかしまさかここまで夢中になってくれるとは思っていなくて。擦り付けられたり、食まれたり、舐められたり。色んな動きでこちらを翻弄してくる相手を、酸欠に陥りかけでぼんやりとした頭のまま薄ら開けた瞳で見詰める。それも、…必死なノクトって可愛い、なんて思いながら。にしても、昨日初めてしたと言っていたのに何故彼はこんなにもキスが上手いのだろうか。自身の好みを知り尽くしたかのような口付けに、身体の力は自然と抜けてしまう。完全に身を委ねる状態で唇を受け止めていれば、最後を知らせるリップ音が聞こえた。同時に唇も離れていく。未だコツが掴めないのか無意識に浅くなっていた呼吸。相手の言葉に答える余裕も無いのか代わりにこくこくと頷いて見せては、酸素を肺いっぱいに取り込んだ。何度か深呼吸をすると思考能力も直ぐ様回復の兆しを見せて。立ち上がる相手を目線で追えば、当たり前のように差し出された手をこれまた当たり前のように手に取り、ぐっと足に力を入れて立ち上がる。しかし、口付けの際に抜けてしまった力は未だ回復していないらしく、己の身体を支えるだけで少しばかりのふらつきを見せる羽目になってしまい。けれども相手に甘えたり頼ったりばかり、というのは嫌で。「えっと……こちらこそ、期待に応えてくれてありがとう、ノクト。王子様のロイヤルな口付けを受けられるなんて、オレってば超幸せ者だよね〜」なんて冗談混じりに言葉零せば、意地でもいつも通りの体を振る舞ってみせる。強がりと言われようが自身だって男だ。矜持というものがある。甘やかされた分相手を甘やかしたいと思うのは、男としても恋人としても普通のことだと思うのだ。だから、エスコートをするべく掴んだままの手を緩りと引けば、一歩二歩相手の先へと進み。自身の肩越しに彼の方を見遣ると、そのままふわり微笑みかけて)
ねぇ、桟橋の方へ行こうよ。魚が光ってて綺麗だよ!
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