ノクティス 2017-01-28 19:21:40 |
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えっ、嘘ぉ…!
(相手の手がカメラに向かって伸びてくる。奪われてしまえば今日はこれ以上ノクトを撮ることが叶わなくなってしまうだろう。そんな事態は是非ともご遠慮願いたいわけでありまして。咄嗟の判断で身体を硬くし縮こませては、カメラを今まで以上に力強く抱き込めた。勿論、衝撃に備えて目は瞑って。しかし、一秒も経たないうちに想像とは違った衝撃が。とん、とも、ドン、ともつかない力が己の肩を押す。驚きで目を見開き予想外のそれに「ぅ、わぁ!?」と思わず声を上げれば、バランスを崩した身体は砂浜へと背面からダイブする形となって。その様といったら、ドシャッと何とも典型的な擬音が聞こえてくるようで)
…〜っ! いったいなぁもう〜!!
(痛みに備えて再度瞑った瞳をぱちりと開く。それと同時に半ば反射的に噛み付くような勢いで文句零すも、少しの間あまりの距離の近さに混乱、状況を把握出来ずにいて。条件反射のように身体を丸めたお陰か腰へのダメージは減少させることが出来た。そして、頭部に感じる親友の手の熱から、相手が自身の頭を守ってくれたということは容易に察することが出来る。咄嗟の行動だったのだろうがそういうところは流石だと胸が熱くなって、同時に、責めてしまったことに対して申し訳なくもなるわけで。眉を下げしおらしく目を泳がせた後、きちんと視線を前へとやれば「ごめん、…大丈夫。怪我はないよ…?」と内心どぎまぎしているのを隠しながら安心させるように言葉を放つ。夕日をバックにしてこちらへ乗り上げるような体勢の彼の表情は、逆光のせいでよく見えない。今はそれが有難かった。押し倒しは惚れた腫れたの関係である互いにとっては少しばかり刺激が強いもので。きゅう、と切なく痛む胸の鼓動に息が詰まりそうになる。状況がわかった途端に赤らんでしまう頬。血色が良いのも考えものだと内心ぼやいては、この状態を目一杯楽しみたい己と早く起き上がってしまいたいと羞恥に濡れる己とが対立する様に頭を悩ませて。退け、と言いたいのに言いたくない。矛盾するその考えから目を背けては、大切なカメラを乾燥した砂肌にそっと置いて、それから相手の首に腕を回してみる。周りに誰も居ないのを良いことに、甘えるような仕草で引き寄せ、擦り寄り)
…今日はもう撮らないからさ、少し落ち着こ。遊んで怪我したとなったらイグニス達も黙ってないだろうし、二人で出歩くのも是とは言ってくれないようになるよ?
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