ノクティス 2017-01-28 19:21:40 |
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(いつもの無頓着っぷりな態度を表にしながら一人出門へとそぞろ歩く。ほんの短い階段を降りて橋の上を少し踏み進める辺りで、後面からなにか此方の方へとやって来る物音に気がつけば颯爽と肩に重みを感じていて。ったく…勘の鋭いやつだ、そう口には出さず友人の言葉に続けるのは「ああ、」と嬉しげに一言。よく崩していた相手の身体を懸念してでの寡黙な誘導だったのにも、追い求めるように後を着いてきた彼の無邪気な振る舞いが、ただ此処に、隣に居るというそれだけで気持ちが安らぎ自身の表情は綻ぶ一方で)
そーだなー… じゃあそこの、浜辺近くまで行ってみよーぜ。
(ややまだ明るさを保つ橙黄色の空を見やっては、撮影に最適なベストポジションなるものを探して。こと、こと、と木板の橋を渡る足音が時折揃ったり、揃わなかったりと2人の沈黙を鮮明にする。目的が容易く、何時もの雰囲気と変わらぬ空気で隣に並ぶも、昨日の今日とであればどこか気まずいような、そうでないような曖昧さ。気の向くままに歩を進めては、ふと前方から仲良く横並びに此方へと向かってくる親子が見受けられる。道の邪魔にならないようにと端に寄って手摺に掴まると、図らずも友人を覆いかぶさるような体勢になってしまって。「あっ…わ、悪い」 顔を合わせ、当たり前の詫びを申せばさっ、と距離を取る。 …なんだ、この初々しいかんじは…。彼と目線を合わせていられない。2人きりという気まずさから逃げるように歩速を上げようとしたが、それだとますます意識してるように思われるのではないか、と。軽く頬を掻いてから極自然とゆったり、再び足を運ぶように意識して。目線を足元に持っていき、ぼちぼちと響き渡る足音を耳にしながら何を話そうかと考えていて)
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