ノクティス 2017-01-28 19:21:40 |
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(親友はこちらの悩みにどうやら勘付いたらしい。それを察することが出来たのは、親友なればこその空気感からで。言わなくても通じ合えるのは非常にありがたいことなのだが、出来れば涙の理由は勘繰られたくはなかったような。嫉妬だったり、悲しさだったり、自分に対する怒りだったり。心に抱いたその他沢山の負の感情は、今のお調子者の己にはあまりに似つかわしくない。そう、出来れば誰にも、親友には特に知られたくなくて。だからこそ、なんでもないと話を終わらせてくれた親友に感謝と安堵を抱く。相手の小さな笑い声。そして、背後に回された温かな腕。自分を求めてくれているようで、とても嬉しくなった。下ろした筈の手はまた、応えるように彼の背を撫でる。少しずつ力を増す相手の腕にくすくすと笑いを零せば流石に「痛いよー」なんて緩い抗議をしてみるも、己も負けじと彼を抱き締め返しては)
ええーっ、それは勘弁して! セットするの、案外時間かかるんだからねっ!?
(なんて、半分吹き出しながらの発言を。――と、此処で、己の端末が音とバイブ音を以て着信を知らせる。枕元に置いてあるそれを目線だけで見遣れば、画面にはグラディオの名前が。最後にぽんぽんと親友の背を叩いては、緩りと腕を下ろして軽く身を引きつつ)
んー?…あれ、グラディオからの電話だ。一体どうしたんだろうね?
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