松野家の六つ子 2017-01-24 01:53:22 |
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¦ 末弟
ん、ありがと。十四松兄さん。( こちらの言葉に、皿を纏めてくれた兄へ礼を言い、更に長男が纏めてくれたお盆を持ってはその後ろへ着いて居間を後にして。自分の感情に素直になるのが心底不器用な次男と四男。そんな二人を、自分は温かく見守っていたいと素直にそう思いながら、ぽそりと呟かれた長男の言葉に小さく息を溢し。全くその通りだ、見ているこちらがハラハラしてしまうような二人のやり取りにヤキモキしながら、長男の謝罪にけろりと答え )んー?別に、昔と違ってお風呂好きだし全然気にしてないけど。丁度コーヒー牛乳飲みたいと思ってたとこだから一石二鳥ってとこかな?
¦ 四男
…俺は、( 未だに不安げな声色で告げられた言葉。それに即座に否定しようと口を開くが、それだけではきっと、彼には伝わらない。そうなると己が言うべきことなんて一つしか思い浮かばず。けれど、それを言うべきなのは今ではない気がして、なんと言って伝えればいいか頭のなかで考えて。──兄弟の中で、きっと己が一番口が下手だ。不器用といえばまだましだが、己のこれはその言葉だけでは片付けられない気がする。ひねくれている己には、真っ直ぐな言葉なんて上手く思い浮かばず、けれどどうしても彼に伝えたいと決意すれば、もう一度口を開いて )俺はあんたが兄弟じゃなくたって、きっとこうやって慣れない世話焼いてたと思うよ。逆に十四松とトド松があんたと同じ状況だったとしても、多分こんなお節介なことはしてない。
( /だって必死に嘘つくのが可愛かったから。ごめんね?( 少し反省した様に首傾け )…なら俺があんたに可愛いって言いまくっても良いってことだよね。( さらり )ダイジョバナイ…( 再び指の隙間からチラ見 ) )
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